『四ツ谷一餅堂』の「胡椒餅」は、現地で50軒もの店を食べ歩いた、浅古崇之オーナー渾身の作。窯と対話しながら約17分かけて焼き上げる生地は、パリッモチッのバランスが絶妙。角切り肉の餡を嚙み締めれば肉汁がしとどに溢れ出し、胡椒ほか10種以上のスパイスが口いっぱいに広がっていく。

四ツ谷一餅堂(よつやいっぴんどう)

東京都新宿区四谷1-17-8
(☎)03-5639-9292(営)8:00〜18:00
(胡椒餅の提供は11:00〜、17:00以降はテイクアウトのみ)(休)日・月・木

 浅草橋の『家豆花』では秋冬限定で“温かい豆花”を楽しめる。ふるふるとなめらかな食感で、ほんのり甘いシロップと共に胃にスルッと入っていく。トッピングも緑豆や白キクラゲ、ハトムギと体に嬉しい罪悪感ゼロの食材ばかり。客の4割が台湾や中国出身という「本物」の美味しさをご賞味あれ。

台湾茶房 家豆花(たいわんさぼうじゃーどうふぁ)

東京都台東区浅草橋2-29-14 長島エレガンス第6ビル 1階
(☎)03-3851-9475(営)月〜金11:30〜19:00、
土日祝12:00〜18:00(休)不定

 台湾の老舗菓子屋が去年オープンしたのが、人形町の『連珍』だ。タロイモが主役のメニューが並び、なかでも「ホットサンド」は5個、10個と大人買いが続出中。香ばしい食パンにたっぷり挟まったタロイモの柔らかな甘み、チーズの塩気がたまらない。もちとハムを追加すればさらに後引く味わいに。

連珍(れんちん)

東京都中央区日本橋人形町
2-10-11 KYOE PLAZA 1階
(☎)03-6810-9189
(営)11:00〜18:00(休)不定

 

晚餐 -DINNER- | ほとばしる肉汁!ワンタンの新境地

 1日の締めくくりは、白山駅からほど近い『オルソー』で晩酌を。日本では珍しい“台湾ワンタン”が看板で、ご覧のとおり、30グラムもの具がみっちり詰まって溢れんばかり。ツルンと口当たりのいい皮にかぶりつけば、ジューシーな肉餡が弾けるように躍り出る。

2023.01.04(水)
文=「週刊文春」編集部
撮影=志水 隆