“部屋”から“世界”へ 人間の尊厳を温かく見つめる感動作

『ルーム』

「渋谷のヒューマントラストシネマで初日に観て、驚くほど涙腺が崩壊した。印象深いのは、ジャックが初めて外の世界を見るシーン。ジェイコブ・トレンブレイ君の天才的な演技にすっかり魅了されてしまった」(藤井道人さん)

 衝撃的な設定で世界の数々の映画賞を席巻し216部門ノミネート、98受賞という偉業を成し遂げた作品。母を演じたブリー・ラーソンは、ゴールデン・グローブ賞、アカデミー賞主演女優賞をW受賞。そして、5歳で初めて世界と出会うという難役を演じ、世界中から注目を集めたジェイコブ・トレンブレイの芸達者ぶりに圧倒されること間違いなし!

●あらすじ●

小さく狭い“部屋”で、5歳の誕生日を迎えたジャック。閉じ込められてきた“部屋”で生まれ育ち、“部屋”以外を知らない息子に、本当の世界を見せるため、脱出計画を決意する母。母は押し寄せる現実に立ち向かい、息子は本当の世界と出会っていく――。

『ルーム』

監督:レニー・アブラハムソン
出演:ブリー・ラーソン、ジェイコブ・トレンブレイ、ジョアン・アレン、ウィリアム・H・メイシーほか
2015年/アイルランド・カナダ/118分
© Element Pictures/Room Productions Inc/Channel Four Television Corporation 2015
Blu-ray 1,980円(税込) DVD 1,320円(税込)
発売元:カルチュア・パブリッシャーズ
販売元:ハピネット・メディアマーケティング

映画を愛するレコメンダー

瀧川鯉八(たきがわ・こいはち)さん

落語家。2006年瀧川鯉昇に入門。新作落語の天才と注目され、20年真打昇進。アキ・カウリスマキ監督が好きで、フィンランドでロケ地巡りをした経験も。

藤井道人(ふじいみちひと)さん

映画監督。映画『新聞記者』では第43回日本アカデミー賞優秀監督賞受賞。オムニバス映画『DIVOC-12』「名もなき一篇・アンナ」が10月1日よりTOHOシネマズ シャンテほかにて全国ロードショー。