短時間でも隙あらば食べに出かける、歌舞伎俳優・尾上右近さんの“カレー漬けの日々”について伺いました。

 CREA WEBでは、CREA2020年6・7月合併号に掲載中のインタビューの一部を大公開!


食べたいカレーが多すぎて 1日3食でも間に合わない

 歌舞伎俳優の尾上右近さんは、年間360食はカレーというほどの大のカレー好き。

 「職業柄なのか、もともと短い時間にコンパクトに食べられる丼ものやワンプレートものが好きだったんです。

 そしたらある人に『カレー好きなの?』って聞かれて、言われてみれば確かにって。気づかされた感じです。

 そこから、これを趣味として自覚を持っていこうと思うようになりました」

 そんなカレー好きの原点となったのが、歌舞伎座のすぐ近くにある、日本初のインド料理の老舗『ナイルレストラン』。

 「圧倒的に好きで、いまも1日に2回行く日があるくらい。王道のムルギーランチもおすすめですが、一緒に必ず頼むのがチキンマサラ。

 ムルギーランチのライスを大盛りにして、半分食べたらチキンマサラを混ぜて味の変化を楽しむ合わせ技がいつものコース」

 カレー好きを公言しだしてからは、周りから自然とカレーの情報が持ち込まれるようになった。

 「福岡に『ツナパハ』というスリランカカレーのお店があるんですが、そこは同じカレー好きの俳優・浅野和之さんに教えていただいたお店。

 博多座に出ているときは、出番と出番の間に食べに行ったり。タクシーで往復20分、食べるのに15分かかるところを急いで10分で済ませば30分で帰ってこられる。

 結構ドキドキですが、限られた時間の中であえて食べに行くっていうのがまたいいんです(笑)」

 自宅でも朝からカレーを食すなんて当たり前。ご飯を挟んで、2種類を合いがけにすることも。

 「好きだと言ったらレトルトをいただくことが増えて、いま自宅の床下収納いっぱいにカレーが入っています。

 母のカレーは、市販のルーを使ったごく普通のものですが、いつも想像の斜め上の量を食べるので呆れられてます」

2020.07.27(月)
Text=Risa Mochizuki
Photographs=Hiroshi Nakamura
Styling=Kazuya Mishima(tatanca)
Hair & Make-up=Yoshito Shiraishi(ima.)

CREA 2020年6・7月合併号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

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