芸術を広くサポートする
ヴァン クリーフ&アーペルの新境地
19世紀末、建築やガラス作品になめらか曲線を多用し、優美な芸術運動へと昇華された「アール・ヌーヴォー」。同時代に最も栄華を極め、「ベル・エポック(良き時代)」と謳われたパリが、今回の舞台です。
南の島からやってきた主人公ディリリと、友人であるパリジャンのオレルふたりが力を合わせて難事件を解決。ドキドキの96分間です。
何よりも特筆すべきは、アニメーションの美しさ! フランスの鬼才、ミッシェル・オスロ監督が4年間にわたってパリを写真撮影。
その写真とアニメーションの融合が類をみないほどの高い完成度。アニメーションとひと言では括れない美しさは、思わずため息が漏れるほど……。
柔らかな色調の風景に差し込む優しい光と影、街をゆく人々のエレガントなファッション。
細部に至るまで入念に描かれたシーンは、どれも名画のような贅沢さ。観ていると懐かしく、でも、不思議な臨場感に惹き込まれます。
壮麗なオペラ座、今も昔も変わらないヴァンドーム広場など実在するスポットが数多く盛り込まれ、パリ好きはもちろん、パリに詳しくない人でさえ、夢見心地の時間へ誘ってくれます。
もうひとつの見どころは、映画で登場する極上のジュエリー。
ディリリを救うソプラノ歌手エマ・カルヴェが着ける2点は、ヴァン クリーフ&アーペルの「ヘリテージ コレクション」をもとに描かれたもの。
鑑賞中、はっと目を奪われる存在感は、さすが100年以上もの歴史を継ぐメゾンならでは。
これまで様々な芸術活動をサポートしてきたヴァン クリーフ&アーペル。
今回は英国のアカデミー賞をはじめ、独創的な映像とともに数々の賞を授賞してきた監督ミッシェル・オスロとともに、この映画を生み出しました。
「映画には馴染みのあるパリの風景や街並みが随所に登場し、ベルエポック時代にタイムスリップする興奮の94分間。実際の写真とアニメーションが融合した新鮮なビジュアルだけでなく、ヒューマニティ溢れるストーリー展開も見どころ」と語る通り、劇中には絵画の巨匠ピカソやマティス、ルノワールをはじめ、大女優サラ・ベルナール、キュリー夫人など実在した偉人たちとの交流も。
「あ! 知っている!」と感じるたび、時空を超えたひとときに。
試写後は、「久しぶりに良い映画を観たね~」と言いながら、自分たちがどこに居るのか分からないほどぼーっとしてしまったCREA WEB編集部員バレリーナKとサーファーS。
子どもはもちろん、むしろ大人が夢中になる映画です。ぜひともご覧ください!
映画『ディリリとパリの時間旅行』
東京・恵比寿や有楽町で公開中!
YEBISU GARDEN CINEMA
https://www.unitedcinemas.jp/yebisu/
ヒューマントラストシネマ有楽町
https://ttcg.jp/human_yurakucho/
2019.08.30(金)
文=CREA WEB編集部