マカオのIRと九龍を結ぶ
クロスボーダーバスも
このほか、大橋を経由してマカオの複数のIR(統合型リゾート)と香港・九龍の市街地を結ぶクロスボーダーバスも2社が運行しています。
料金は会社や時間帯により少し違いがありますが、平日昼間で160香港ドル/マカオパタカ(約2,200円)からと、こちらは海路とほぼ同程度ですが、大橋だけでなくイミグレーションと市街地間のアクセスも含まれます。
タイムテーブルは頻繁に変更されているので、公式ウェブサイト等で最新情報の確認を。
記事執筆時点では深夜から早朝にかけての時間帯の運行はありません。
チケットは日時指定予約制。マカオ側では、バスが発着するIR内のカウンターや一部旅行代理店の窓口で事前予約券と当日券の販売を行っています。
バス乗り場で係員から直接チケットを買うこともできますが、空席がある場合に限ります。
なお、クロスボーダーバスを利用する際、香港・マカオ両側のイミグレーションではそれぞれ一旦バスを降り、荷物を全部持った上で、歩いて通関手続きをしてから、再度その先にあるバス乗り場から乗り直す必要があります。
バスの運行間隔は約20分で、マカオから香港へ向かう場合、乗り継ぎ場所はマカオ側イミグレーションではバスターミナルの最も左側、香港側では最も右側です。
特に香港側では同じエリアに待機しているバスの台数が多く、見つけにくい印象があるため、乗ってきたバスの外観デザインとナンバープレートをよく覚えておくようにしましょう。
港珠澳大橋は、香港への新ルートとしてだけではなく、橋そのものが観光名所として人気を集めています。
橋を渡ることそのものが観光ということで、開通後しばらくは多くの観光客が大橋ルートを使って往来することが予想されます。
今のところ、安価で本数も多いゴールドバスの人気が高く、週末や祝日には利用者が集中し、バス乗り場が長蛇の列となることもあります。
混雑する時期には、事前予約可能で定員制のクロスボーダーバスを利用する方が安心です。
ちなみに、橋の東の出入口は香港国際空港に近い香港・ランタオ島沖の人工島、西側の出入口はマカオ半島の北東沖の珠澳人工島で、島の北半分が珠海市、南半分がマカオ特別行政区の管理区域となっており、イミグレーションビルは両方に跨って建っています。
そのため、マカオと珠海の間は徒歩で往来できるのですが、ビル内の移動のみのため、橋が目当てという方には向きません。
文・撮影=勝部悠人(マカオ新聞)