シャトルバスの運賃は
高速船のおよそ半額

 港珠澳大橋は自動車専用道路で、最高時速は橋梁部が100キロ、トンネル内が80キロとなっています。

 香港と珠海、マカオをY字型に結び、香港と珠海、香港とマカオ、珠海とマカオの間をそれぞれ往来することができます。

 今回は、公共交通機関を使ったマカオと香港の往来を中心にご紹介したいと思います。

※バスのルート、所要時間、運賃等の情報は取材時(2018年12月中旬)のものです。今後変更になる可能性もありますのでご注意ください。

 主な公共交通機関として、マカオ・香港の両イミグレーション施設間を約40分で結ぶシャトルバス(車体色から「金巴(=ゴールドバス)」の愛称)が挙げられます。

 24時間運行で、運行頻度はピーク時間帯が5分以内に1本、ノンピーク時が10〜15分に1本、0時から6時の深夜時間帯が15〜30分に1本程度となっており、時刻表いらずの便利さ。

 片道運賃は6時から24時までが65香港ドル/マカオパタカ(約900円)、0時から6時までが70香港ドル/マカオパタカ(約970円)で、従来の海路(高速船)のおよそ半額というインパクトある価格設定になっています。

 事前予約もできますが、現状では中国のモバイル決済サービス「WeChatPay」のみの対応となっており、日本人旅行者には使いづらい状況。

 各イミグレーション内にある有人カウンターでは現金(香港発の場合は香港ドルのみ。マカオ発の場合はマカオパタカ、または香港ドル)やクレジットカードで乗車券を購入することができるほか、現地の交通系ICカード(香港発の場合はオクトパスカード、マカオ発はマカオパス)を持っていれば、自動券売機で購入することもできます。

 筆者がこれまでに5回利用した際に観察したところ、カウンターは行列していることもありましたが、自動券売機は設置台数も多く、ほぼ並ばずに購入することができました。
 
 なお、ゴールドバスの場合は大橋両側のイミグレーション間のみの運行で、市街地へのアクセスは別途となります。

 香港側、マカオ側ともにイミグレーションと市街地の間には路線バスが複数乗り入れており、24時間運行に対応している路線もあります。

文・撮影=勝部悠人(マカオ新聞)