下船後は、ジェノヴァの街をお散歩

ジェノヴァもまた、港街らしい坂道だらけの街です。
バルビ通りにあるサンティ・ヴィットーレ・エ・カルロ教会のなか。差し込む光が美しいです。

 約1週間を過ごしたMSCメラビリアをやや寂しい思いで下船して、港を後にすると、ジェノヴァの鉄道駅は橋の向こう側、という便利なロケーション。

 重い荷物もこの距離なら、なんとか克服できる範囲です。駅の荷物預かり所に一旦スーツケースを預け、さっそく街歩きに出掛けます。ジェノヴァの街は実にコンパクト。

 駅から徒歩圏内に、見どころがぎゅっと詰まっているのです。

街角のベーカリーのウィンドウにはおいしそうなお菓子が並んでいます。

 バルビ通りを下り、世界遺産に登録されているガリバルディ通りに入ると、左右に多くの宮殿が並んでいます。

 なんでもこの通りは、16~17世紀に富豪たちが競い合うように宮殿を建てた場所なのだとか。当時のジェノヴァは、海上貿易で大変繁栄していたそうですが、ここに邸宅を持つというのは、相当なステイタスだったであろうことが偲ばれます。

左:ジェノヴァは、脇道の風景が美しい街です。
右:赤の宮殿の外観と中庭に通じる階段。

 ガリバルディ通りを抜けたら、ちょっと急ぎ足で右に折れて街の中心、フェラーリ広場へ。ここには、スープ皿をひっくり返したようなかたちの噴水があり、街のシンボルとなっています。オペラ座や美術館が広場を取り囲んでいて、文化的な雰囲気の漂うエリアです。

フェラーリ広場の噴水は、街のシンボルでもあります。
サン・ロレンツォ大聖堂の前には、観光客の人だかりができていました。

 フェラーリ広場から目と鼻の先にあるストライプ模様の教会が、サン・ロレンツォ大聖堂です。13世紀に再建されたゴシック様式の教会で、キリストが使ったという聖杯を所蔵していることでも有名です。

 ちょうど、あまりに多くの観光客が大聖堂を取り囲んでいる時間帯だったので、外観だけを眺めるにとどめ、海沿いの道を経由して駅へと戻りました。

街のマーケットでは、新鮮な食品が手に入ります。
海沿いには小さな個人商店がたくさん並んでいます。

 わずか2、3時間の急ぎ足でのお散歩でしたが、素通りするにはもったいないほど美しい坂道の風景を満喫。クルーズの旅を締めくくるにふさわしい、地中海の太陽を浴びながらのラストウォークを終えて、一路、ミラノの空港へ。

 のんびりすることにひたすら集中できる船の旅は、休暇のプランを立てる時間も十分にとれない忙しい毎日を過ごす女性たちや、小さな子どもさんのいる家族連れの方には、特におすすめです。

 日常生活をひととき離れ、見渡す限りどこまでもつづく海の真ん中で、こころゆくまでリラックスできる旅をぜひお楽しみください。

【取材協力】
MSCクルーズ

http://www.msccruises.jp/