「僕の家は余裕があるから、奨学金は他の人に」
ジュディ 船で送られてきたその中継車を活用してロケを行った「晶晶(ジンジン)」というドラマは、月曜から金曜の正午に放送されていたのですが、その時間帯には誰も外を歩いていないといわれるほどの大ヒットを記録しました。
近田 「君の名は」のラジオ放送中は女風呂が空だったという逸話を思い出させますね(笑)。
そして、ジュディさんのお兄さんは、どんな職業に就かれているんですか。
ジュディ シカゴにあるイリノイ工科大学を卒業して、建築士になりました。かなり優秀だったから、学生時代は奨学金給付の対象にもなったんですが、「僕の家は学費を払う余裕があるから、誰か別の子にあげてください」と断ったらしい。
近田 珍しい学生だよね(笑)。
ジュディ それを聞いたママが怒っちゃって、翌年からはちゃんと奨学金をもらったんだけど、その手の武勇伝には事欠かないんですよ。
近田 お兄さんのお名前は?
ジュディ マーク・オングといって、結構名を知られているらしいんですね。
近田 「らしい」って、何だか他人事みたい(笑)。
ジュディ 結局、アメリカには学生時代を含めて20年ほど滞在して、所属していた建築事務所に大きな賞をもたらしたりしたそうです。その後、台湾政府に呼ばれて故郷に戻り、各地のさまざまな巨大プロジェクトに関わっています。
近田 代表的な作品にはどんなものがあるんですか。
ジュディ 台湾高速鉄道、つまり台湾新幹線の台中駅とか、高雄にある複合施設、高雄流行音楽中心とか。でも、本人は自分の仕事について何にも言わないんですよ。だから、兄の奥さんも、台中駅の建築が有名な賞を獲ったことを、新聞で読んで初めて知ったとか言ってました(笑)。
近田 偉大なのに、謙虚な人なんですね。
ジュディ 一家の中で、私が一番ダメな人間なんですよ。歴史なんて動かしてないし。
近田 いやいや、全然そんなことないでしょう。それにしても、恐るべきファミリーですね(笑)。
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ジュディ・オング
1950年、台北生まれ。3歳で来日し、11歳の時に日米合作映画『大津波』で俳優としてのデビューを果たし、さまざまな映画、ドラマ、舞台に出演する。その一方、16歳で「星と恋したい」をリリースし、歌手としても活動を開始。1979年に発表した「魅せられて」は、200万枚の大ヒットとなり、日本レコード大賞を受賞する。25歳から木版画家としても活躍し、日展特選など高い評価を受ける。2025年末には、47年ぶりに出演した台湾映画『陽光女子合唱團』が公開され、台湾映画歴代興収1位を記録した。2026年10月15日(木)には、歌手生活60周年を記念し、東京国際フォーラムAでコンサート「Diva60 The Legend of Judy Ongg」を開催する。
近田春夫(ちかだ・はるお)
1951年東京都世田谷区出身。慶應義塾大学文学部中退。75年に近田春夫&ハルヲフォンとしてデビュー。その後、ロック、ヒップホップ、トランスなど、最先端のジャンルで創作を続ける。文筆家としては、「週刊文春」誌上でJポップ時評「考えるヒット」を24年にわたって連載した。著書に、『調子悪くてあたりまえ 近田春夫自伝』(リトルモア)、『筒美京平 大ヒットメーカーの秘密』『グループサウンズ』(文春新書)などがある。最新刊は、半世紀を超えるキャリアを総覧する『未体験白書』(シンコーミュージック・エンタテイメント)。2026年8月には、近田春夫&ハルヲフォン with イリア(ジューシィ・フルーツ)として新曲『Oi Oi AI-未体験ゾーンへ』をリリース。
X @ChikadaHaruo
Diva60 The Legend of Judy Ongg
歌手・俳優・木版画家として国内外で活躍を続けるジュディ・オング(翁倩玉)。現在、出演映画『陽光女子合唱團』が台湾映画興行成績史上No.1作品として改めて注目を集める中、歌手生活60周年を記念した特別公演を開催。
開催日時 2026年10月15日(木)
開催場所 東京国際フォーラム ホールA
出演 ジュディ・オング
ゲスト 小林幸子、中村雅俊
チケット料金 SS席18,000円※スペシャルグッズ付き、S席12,000円、A席10,000円
https://judyongg.com/
