わずか20分で和装に変身できるスポットも!
日光を歩いていて、たびたび目にしたのが、二社一寺を背景に、レトロな和の装いで優雅に散策する人たち。着付けは大変なのに、どうしてこれほど着物姿の女性やカップルの姿が? と思っていたら、とても便利なスポットがあった。
約60種類の中から好きな着物を選び、着付けやヘアセットをオーダーできる「うたかた」だ。着付けは15分ほどとあっという間で、ヘアセットを入れても20分。和装がサマになる日光の街を、思い立ったら気軽に、着物姿で散策できる。
右:さきほどまで洋服にロングヘアだった女性が、あっという間に町娘風に。
うたかた
所在地 栃木県日光市中鉢石町918
電話番号 0288-53-6465
営業時間 10:00~18:00
定休日 不定休(予約優先)
URL http://www.luxe-nikko.com/
日光旅もそろそろ終盤に近付いてきた。そろそろお土産を調達しなくては。訪ねたのは、看板商品の「柏盛」や「柏盛 素顔」に根強いファンを持つ「片山酒造」。
製造はオートメーション化せずほぼ手作業、鮮度にこだわり商品は流通させず直販のみという古風なスタイルを貫く、1880年創業の老舗だ。地下16メートルからくみ上げた水など厳選された原料もさることながら、手間をとことんかけた製造工程は、現代ではとても貴重。
右:酒蔵見学中にお会いした爽やかな笑顔の若き杜氏さん。アナログな手法で昔ながらの酒造りを守る。
片山酒造
所在地 栃木県日光市瀬川146-2
電話番号 0288-21-0039
営業時間 10:00~18:00(見学は~16:00/要予約)
定休日 土・日曜
URL http://www.kashiwazakari.com/
「清開」「日光誉」で知られる「渡邊佐平商店」は、1842年の創業。地元の農家が育てた米と、日光連山から流れる伏流水を使用し、日光の冬の寒さの中で造られた日本酒は、まさに生粋の地酒。「純米醸造酒こそ本来の地酒」と、六代目当主の渡辺護さんたちが、その製造に情熱を注ぐ。
右:11月~3月の酒造期間中は、酒造見学や日本酒教室を開催。この日も、工程や日本酒にまつわるエピソードを、ユーモアをまじえて、丁寧に説明してくれた。その後は代表銘柄を試飲。
渡邊佐平商店
所在地 栃木県日光市今市450
電話番号 0288-21-0007
営業時間 10:00~17:00(見学は事前に予約を)
定休日 土・日曜
URL http://www.watanabesahei.co.jp/
その見た目に迷わず購入したのは、「日光人形焼 みしまや」の人形焼き。日光東照宮の三猿や眠り猫がモチーフになっていて、とてもキュート! このレアな形は、日光彫(堆朱塗り)の老舗、「三島屋」の若旦那が金型を作成したからこそ成せる技。
まさにアートともいえる人形焼きを口にしてみると、なんとも上品な味。栃木産の地卵や尾瀬のハチミツを使ったオーソドックスなもののほか、甘さの中にほんのりと山の香りを感じる山椒入りは、男性にも人気なのだそう。
右:絶品人形焼の金型は、日光彫の職人であるご主人による製作。
日光人形焼 みしまや
所在地 栃木県日光市石屋町440
電話番号 0288-54-0488
営業時間 9:00~17:00
定休日 木曜
URL http://www.nikko-n.com/
最後に、私がこの旅で見つけた、とっておきの隠れ家を紹介。
土曜の夜限定でオープンする「カッファ」は、「日光人形焼 みしまや」の女将が仕切るレアなバー。アーティスティックな雰囲気の店内といい、音楽といい、とても居心地がいい。お酒を割る氷は、日光の天然氷。マルティニーク島産ラム酒のロックはとても美味しかった。次に日光を訪れるときも、ぜひ週末を狙いたいと思っている。
右:この旅をご一緒したホリスティックビューティインストラクターであり、美と健康のスペシャリストでもある三浦絵理子さん(写真左)と、元パリコレモデルの美容ライター、YUKIKOさん。日光は女性同士の旅が楽しい!
カッファ
所在地 栃木県日光市松原町12-9
電話番号 0288-53-1509
営業時間 19:00~24:00(土曜のみ)
芹澤和美 (せりざわ かずみ)
アジアやオセアニア、中米を中心に、ネイティブの暮らしやカルチャー、ホテルなどを取材。ここ数年は、マカオからのレポートをラジオやテレビなどで発信中。漫画家の花津ハナヨ氏によるトラベルコミック『噂のマカオで女磨き!』(文藝春秋)では、花津氏とマカオを歩き、女性視点のマカオをコーディネイト。著書に『マカオノスタルジック紀行』(双葉社)。
オフィシャルサイト http://www.serizawa.cn
Column
トラベルライターの旅のデジカメ虫干しノート
大都会から秘境まで、世界中を旅してきた女性トラベルライターたちが、デジカメのメモリーの奥に眠らせたまま未公開だった小ネタをお蔵出し。地球は驚きと笑いに満ちている!
2016.01.26(火)
文・撮影=芹澤和美