この記事の連載

青田買いした注目の新人作家の作品は?

◆『思春期姉弟』みそくろ/ワニブックス

 思春期を迎えた中学校2年生の男女双子、日野陽介とみかげを軸に描く青春コメディ。

「双子の中学生姉弟の身体と心の成長をめぐるドタバタは、気恥ずかしくもコミカルで楽しい。そして人を好きになること、本能とは? に向き合う様子は、思春期をとっくに過ぎた大人にも、なんだか繋がっているように感じられる」

食欲の秋に読みたいグルメマンガは?

◆『パンが焦げてもふたりなら』たな/オレンジページ

 主人公は気遣い屋で心配性のはーさんと楽天家でややうっかりのひーさん。キッチンでの何気ないやりとりを覗く、ふたり暮らしのおいしい物語。

「おにぎりや鯛焼きといった、身近な食べ物のおいしさを確かに描写する見事さと、おいしいものを食べて暮らしていくふたりの姿が穏やかで温かい。1冊にまとまるのを楽しみに待っていました!」

2024年秋に読みたい「動物マンガ」は?

◆『貼りまわれ! こいぬ』うかうか/秋田書店

 食いしん坊で真面目な主犬公、こいぬ。ある日、会社が倒産したと告げられ、途方に暮れていると不思議な求犬広告を見つけ……。

「ちんまりした目の犬たちには愛らしさと可笑しみが同居している。かわいいうえに、読んだらすっぱり犬の世界に連れていってくれる。現実のいろんなあれこれはさておき、思わず笑ってしまうひとときを作れる、実は力強い作品だと思っています」

マンガ司書
みさき絵美(みさき・えみ)さん

公共図書館、マンガ専門図書館の司書を経て、現在はマンガのアーカイブに取り組んでいる。

発表! CREA夜ふかしマンガ大賞2024

眠りにつく前のひとときに、日中のあれこれを忘れさせ、新しい世界に連れ出してくれる力のあるマンガを称える「CREA夜ふかしマンガ大賞」。昨年からはじまった一般読者による投票を一次選考として、200作品以上が候補にあがるなか、2024年のナンバーワンが決定しました。

» 今年の大賞は『じゃあ、あんたが作ってみろよ』
» ベスト10発表!(特設サイト)
» 選考委員31名の愛読マンガまとめ

次の話を読むライター・三浦天紗子さんの「いま人に薦めたい愛読マンガ」9冊「女性職人たちの表情に目が釘付け」

← この連載をはじめから読む