［齋藤 薫が選ぶ美容の名品］ 1,000円を切る名品化粧水ほか20選 ――2023年上半期BEST7

カネボウ化粧品
センサイ トータルリップトリートメント

本気のケアで唇は生まれ変わるという物的証拠

すべての写真を見る

　単なるリップトリートメントにあらず。見えないラップで唇を包み込み、痩せた唇にもふっくら感と表面のハリをもたらす、文字通りの唇アンチエイジング。

　とろけるようにのびて密着、体温と交りながら唇と一体になるのが心地よい。唇より少しはみ出すように塗るのがコツ。この癖をつけておくと将来、意地悪ばあさん（若い人は知らないよね？）にならない。唇が潤いでなめらかになると、笑顔が作りやすくなる。乾いた唇だと不機嫌な女になっていくので要注意。

ロート製薬
肌ラボ 極潤プレミアム ヒアルロン液

1,000円を切る大名品は、コスメ下克上の象徴

　とろみがすごく、化粧水というよりは乳液の重量感。そこで好みが分かれるかもしれないが、オールインワン的な満足感を得られるわけで、それこそ1,000円を切るのだから、価格的には顔からつま先まで全身に使えてしまうのに、潤いの充足感は高級コスメみたい。

　天下のロート製薬が、1人でも多くの人にキレイになってほしいとの思いを託した良心の結晶。昨今の、プチプラコスメの台頭、プレステージを脅かすほどの効果感……そうした下克上の象徴的存在に。

ニッピコラーゲン化粧品
ニッピコラーゲン100

私の体のあちこちは このコラーゲンでできている

　コラーゲンドリンクはあんまり効かない？ と思ってる人に伝えたい。コラーゲンケアの決め手は大量に取ること。なぜなら全身に散らばってパーツパーツの効果が出にくいから。

　コラーゲンの老舗中の老舗、ニッピはだから多めに摂るのが絶対のコツと提案。私は肌と膝の痛みのために、10,000ミリ以上をコーヒーに溶かして飲んでいる。100%ピュアなコラーゲンだから味も匂いも変わらずに、たっぷり取れる。2、3日これを止めると必ず膝が痛くなる。コラーゲン、恐るべし！

日清食品
ヒアルモイストW

私の体のあちこちはヒアルモイストで生かされてる

　“飲むヒアルロン酸注射”と呼ぶべきドリンク界No.1の名品は、これ。何と、体内でヒアルロン酸を作るたった1つの成分、ヒアルモイスト乳酸菌をたっぷり配合。日清食品がビューティーの世界に足を踏み踏みいれるきっかけとなった大発見である。

　ヒアルロン酸ケアは数々あれども、体内でヒアルロン酸を作るケアは他にない。ただ摂取するだけでは胃酸で分解されてしまうことが多く、食べ物で取ろうとすれば豚足や魚の目玉、鳥の軟骨など、結構マニアックな食事になるので、消去法でもコレしかないのだ。最初の10本は毎日飲んで、後は3日に1本でも。肌は明らかに変わる！

2023.08.17(木)
文＝齋藤 薫
写真＝釜谷洋史

CREA 2023年冬号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。