お目当てのパンはというと、薄く焼いた、魚のすり身入りの玉子焼きみたいな食感。しっとりして軽い口当たり。しかし不思議なのは、コクとさっぱりを両立させたクリームたち。どういう工夫だろう? 謎。
「世の中にはこんなに美味しい食べ物があるのか」
続いては、表参道の『リズラボキッチン』さん。こちらもグルテンフリーのお店。表参道駅から歩いて5分、裏路地にひっそりと佇む古民家の店舗です。
普通の民家なので、「ここで合ってる?」と一瞬不安になりますが、中へ入ればそこは異空間。一気に気分を盛り上げてくれます。イチゴのパンケーキサンドを求めて行ったのですが、期間限定でありつけず。けれど、代わりに頼んだ「フレッシュいちごのパンケーキ」が、もう倒れるくらい美味しかった。
注文してからパンケーキを焼くので時間がかかるのですが、待つ価値大あり。卵をメレンゲ状にして作るそうで、もうね、ふわっふわ。お皿をツンてやると、ふるふるふるっとパンケーキが揺れる。その様がまためっぽう可愛い。軽くて、柔らかすぎてもはや“飲める”パンケーキ。嘘だと思うなら行ってごらんなさい。
お次は、麻布十番駅から歩いて4分。裏路地系フルーツサンド『NIJI-SUN』さん。こちらの特徴はクリームにあり。カルピスクリームやココナッツクリーム、ベリークリームなど。
カルピスは爽やかな酸味、ベリーも酸味強めで最後のひと口まで後味スッキリ。ココナッツは思わずトロピカル! と叫んでしまうほど風味豊か。「虹のはしっこ」という名のクリーム付きパンの耳も売っています。地球にもやさしいね。SDGs。
最後は恵比寿の『ダカフェ』さん。全国的フルーツサンドブームの火付け役『ダイワ』さんが出店するカフェ。こちらは王道of王道ですが、すみませんどうしてもここのイチゴサンドが撮りたかった。I WANT TO映え。
「恋のフォーチュンサンド」と名付けられたそれは、間違いなくこちらの看板娘。全方向に美しいレイアウトには唸るしかないし、食べずにいつまでも撮っていたい。食べたけど。
ちなみに、私のフルーツサンド原体験は、京都の『ヤオイソ』さん。京都太秦東映での撮影時に生まれて初めて食べたのが10年前。世の中にはこんなに美味しい食べ物があるのかと大層驚いた記憶。
2023.01.05(木)
文=吉田 羊