メルボルンで最注目のグルメキーワードは「ギプスランド」
メルボルンで今、とにかく話題の一軒といえば「ファーマーズ・ドーターズ」。コロナ禍の2021年1月のオープンですが、そのコンセプトと新鮮なおいしさが評判となり、連日満席状態の最注目店です。
お店の特徴は、コーヒーショップ、デリ、レストラン、バーと4つのエリアに分かれていて、いろいろな使い方ができるところ。
1階のコーヒーショップは、バリスタが淹れる自家焙煎コーヒーが地元の人々に大好評。早朝からひっきりなしに常連さんがテイクアウトしていきます。
今回は1階の「THE DELI」を訪問。デリとうたっていますが、お惣菜の販売コーナーではなく、レストランのお料理をカジュアルにアラカルトで味わえるスタイル。自然光に包まれる空間も居心地がいいです。
お店のコンセプトは「ギプスランドからメルボルンCBD (中心街)へ」。このギプスランドが、良質な食材を生み出す産地として近年、大いに注目を集めているのです。
メルボルンから南東へ車で2～3時間ほどのギプスランドは、古くからの生産者さんが農場や牧場を守り継いできた、こだわり食材の宝庫。
さらに新鮮な魚が港に揚がり、ワイン産地としての評価も高まっている地域です。
「ファーマーズ・ドーターズ」で使用する食材は、このギプスランド産100％。
小規模ながら哲学をもった作り手が手塩にかけたオーガニック食材を中心に使い、メルボルンのど真ん中にいながらにして、“ファーム・トゥ・テーブル” を実現するのです。
さて、アラカルトで気になるメニューをあれこれオーダーできるのがデリの楽しいところ。
いかにも食欲をそそるビジュアルの料理がテーブルに並んだら「いただきます！」。
お肉、魚、野菜、果物……。そのフレッシュなおいしさがたまりません。
スーパーフードとして知られるビーツを使った一皿は、シンプルに食材のよさを生かし、健康的でみずみずしいおいしさが口いっぱいに広がります。
ポテトとポロ葱のパイは、満足感たっぷりの人気メニュー。サクサクのパイに焦がしバターソースで、テンションが一気にあがる旨さ！
右：〈オーガニック・ズッキーニとかぼちゃのマリネ ブッラータ〉AUD20。
なお、ランチ、ディナーともにオンライン予約がおすすめ。ギプスランドの豊かさに、心もお腹も満たされるひとときを満喫できます。
2022.06.17(金)
文＝矢野詔次郎
写真＝鈴木七絵
協力＝オーストラリア政府観光局
