毎日搾乳するフレッシュな牛乳がおいしさの秘密

 『ぐらなーと』を営むのは、伊藤靖昌さん、美喜さん夫妻。靖昌さんは、伊藤牧場の3代目。祖父が70年位前に牛を数頭飼い始めた頃、明石市内に約120軒あった牧場も、現在は4軒のみ。藤江地区では伊藤牧場だけになりました。今、靖昌さんはホルスタイン30頭余りを世話し、毎日搾乳しています。

 夫妻は「牛乳が苦手な人でも食べられる商品を作ろう」と、ジェラートに注目。商品化している牧場を訪ね歩き、機械メーカーにも通い、製造法や必要な設備などを学びました。試作を繰り返して、牧場の横でお店を始めたのは、2013年5月。

 「ホルスタインの乳は脂肪分が少なくて、あっさり味。その風味を生かしたジェラートです」と靖昌さん。

 スタッフと共にジェラートを作り、接客を担当するのは、美喜さん。「フレッシュな搾りたての牛乳を使います。夏には牛が水分をたくさん摂ることもあり、牛乳は夏と冬で味が変わります。それも楽しんでもらえたら」と、にっこり。

 お店の隣にある牛舎で牛の様子を見たり、近くの藤江港で潮風に吹かれたり。小さな牧場のジェラート屋さんでほっこり。

「ぐらなーと」

所在地 兵庫県明石市藤江285-1
電話番号 078-778-0930
http://granato.sakura.ne.jp/

Column

そおだよおこの関西おいしい、おやつ紀行

生まれも育ちも神戸の生粋の神戸っ子で、長年の関西での取材経験からおいしいお店を知り尽くしている、ライターのそおだよおこさんが、関西の「今、食べてほしい!」というおやつを紹介します。

2021.08.08(日)
文・撮影=そおだよおこ