「趣味で終わらせたくない」歌うことへの勇気をくれたアーティスト
映画や舞台、小説に音楽などさまざまな芸術を愛する橋本さん。特に音楽は、鑑賞するだけでなく、自らも歌うことによって、自信を取り戻せるようになったそう。
那覇に開業したアートホテル「ホテルアンテルーム那覇」の代表的なコレクションを再構築し、展示。相反するものの曖昧な共存をテーマに制作された、小林絵里佳氏の立体作品。
「この『やんばるアートフェスティバル』で出合ったような絵画作品などはもちろん、いわゆる芸術やカルチャーといわれるものと触れ合うたびに、いつも力をもらってきました。
自分の神髄となっているような作品もたくさんあります。
数年前、クイーンのボーカルだったフレディ・マーキュリーが、歌うことでコンプレックスを武器に変えて、生きていたと知ってから、『私も音楽を趣味で終わらせたくない』という気持ちが芽生えてきたんです。
ストリート文化と現代美術の橋渡しを行うユニットSIDE COREが複合展示をディレクション。写真は、アーティスト「STANG」が自ら集めたZINEの展示・交換会を行なう企画。
アーティストたちが歌う姿を見て、うずうずしていた自分に『演技だけでなく、歌もやらせてあげよう』と許してからは、演じる行為に対してもより自信を持てるようになり、自分のことを肯定できるようになりました。
これは音楽という芸術に出合わなければ、決して辿り着けなかった境地です」
その土地のゴミを用いて作品制作を行うアーティスト、淀川テクニック。やんばるで地元の人々とともに集めた漂着ゴミを使用して作られた《やんばるオオゴミウオ》は、「オキナワ マリオットリゾート＆スパ」に展示された。
生き方が変わるような鮮烈なアート体験。それが叶うのは「やんばるアートフェスティバル」かもしれない。
やんばるアートフェスティバル
古きを訪ね、新しきを知る「山原知新」をテーマに掲げ、今年で４回目の開催となったアートフェスティバル(期間：2021年1月23日[土]～2月21日[日])。アート作品はもちろん、風光明媚な会場も魅力。2022年も開催予定。
橋本 愛
女優。1996年生まれ。NHK大河ドラマ「青天を衝け」に出演中。「THE FIRST TAKE」にて「木綿のハンカチーフ」を歌唱し話題に。2021年3月24日(水)発売のトリビュートアルバム「筒美京平SONG BOOK」に参加する。
2021.03.28(日)
Photographs＝Tetsuo Kashiwada
Styling＝Naomi Shimizu
Hair & Makeup＝Ai Miyamoto
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この記事の掲載号
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