同じブランドの2つ以上の香りを組み合わせて重ね付けをすることは、「フレグランス ペアリング」や「レイヤー使い」などと呼ばれています。

 自分だけの香りを見つけたいというフレグランス上級者に人気の楽しみ方。基本をご紹介します。


 お話を伺ったのは、ジョー マローン ロンドン エデュケーション マネージャーの岡田慎也さん。ジョー マローン ロンドンでは「セント ペアリング」と呼ばれるこのつけ方について、お聞きしました。

――重ね付けをする際、香りに選び方にポイントはありますか?

 特にルールはなく、自由に楽しんでいただけます。2種類にこだわらず、3種類以上使うこともおすすめです。

 香りのコントラストを強調したいなら、シトラス系×ウッディ系、個性を演出したいならフルーティ系またはフローラル系を3~4スプレー、それにスパイシー系を1~2スプレーしてアクセントを加えるなど、さまざまなアプローチがあります。

――つける場所はどうしたらいいでしょうか?

 上半身と下半身、または前後というアプローチがあります。ボトムには重厚感のある香り、トップスにはライトな香りをまとうのがおすすめです。

 また、すれ違いざま余韻を残すように香りを楽しむなら、前にはシトラス系やフルーティ系で爽やかさを出し、後ろにはウッディ系やスパイシー系の温かみのある香りをつけるのも印象的になりますね。


 岡田さんのお話を参考に、香りを重ねて、ぜひ自分だけの香りを楽しんでみてください。重ね付けにおすすめのブランドとフレグランスもご紹介します。

2020.11.10(火)
文=増本紀子
写真=釜谷洋史