「帝冠様式」建築の外観はできるかぎりそのまま残されている。 京の美を盛る、新しき「器」の誕生。 外壁は重厚な煉瓦タイル。創建当初のものをできるだけ使用。 日本庭園には四季折々の豊かな植栽が施される。 元の玄関はそのまま残し、メインエントランスは地下に設けた。 東山キューブの屋上「東山キューブテラス」は自由に利用可。 鬼頭健吾《untitled (hula-hoop)》 2020年。日常的な素材を使って目に鮮やかな作品を築き上げるのが鬼頭の手法。無数のフラフープが場を彩る。「光の広間」にて。 小名木陽一《裸の花嫁》1972年。否応なく目を惹く奇妙な造形は、織物で形づくられた真っ赤な乳房の群生であるという。生命力の横溢を感じさせる。コレクションルーム:春期 展示風景。 松井紫朗《Spring Rattle》1989年。人の知覚や空間概念を問い続ける現代作家の造形には遊び心が溢れ出ている。コレクションルーム:春期 展示風景。 鬼頭健吾《ghost flowers》。北西エントランスのガラス窓から差し込む光をカラフルなものに転換し、地下「ザ・トライアングル」へ至るまでの空間全体の雰囲気を変容させている。映像プロジェクションは日没後から22時まで。 「杉本博司 瑠璃の浄土」展示風景。©Hiroshi Sugimoto 杉本博司《硝子の茶室 聞鳥庵》2014年。東山キューブに面した庭園の池上に、ガラスの茶室が出現。展示は2021年1月31日(日)まで。 ©Hiroshi Sugimoto Architects: New Material Research Laboratory / Hiroshi Sugimoto + Tomoyuki Sakakida. Originally commissioned for LE STANZE DEL VETRO, Venice / Courtesy of Pentagram Stiftung & LE STANZE DEL VETRO. 杉本博司「仏の海」シリーズ1995年。蓮華王院三十三間堂の千体仏を余さず、東山から昇る朝日のもとで撮影した。©Hiroshi Sugimoto 杉本博司《OPTICKS 020》2018年。プリズムを通した光が描き出す純粋なる色を、写真に撮って表現した新作。大判カラーでの作品展示は世界初。©Hiroshi Sugimoto 蒐集家の顔ももつ杉本が所蔵品を選りすぐって展示。©Hiroshi Sugimoto 杉本博司《光学硝子五輪塔 カリブ海、ジャマイカ 2011年/1980年 小田原文化財団蔵。光学ガラスで作られた五輪の塔。13基が等間隔に展示されている。©Hiroshi Sugimoto 《法勝寺 瓦》平安時代末。岡崎の地にかつてあった法勝寺の瓦も杉本が所蔵していたもの。©Hiroshi Sugimoto 中村大三郎《ピアノ》1926年。日本画の手法で当時の風俗が、服装髪型に至るまで精細に描かれている。 太田聴雨《種痘》1934年。天然痘の予防接種を受ける女性。太田聴雨は果敢に現代風俗を描いた。 左:岡田三郎助《満州記念》1933年。日本的なモチーフと感覚を前面に打ち出しながら洋画に取り組んだ作家の風景画。右:菊池契月《散策》1934年。日本女性の美しさを繊細な筆遣いで描く作家の特質が余すことなく発揮された一作。 津田信夫《英雄闘志 鋳銅軍鶏置物》1934年。鋳金工芸の巨匠が、得意とする動物のモチーフに取り組んだ名品。 五代清水六兵衞《大礼磁仙果文花瓶》1926年。独自の技法「大礼磁」の代表的な作例。絵柄と技術が見事に融合。 石崎光瑤《春律》1928年。琳派の流れを汲んだ装飾性の高い画面は、恐ろしいまでの完成度を誇る。 記事を読む