運がよければ海上に浮かぶ立山連峰が望める。 鄙びた風情が趣味のよさを物語る門構え。 外観。 炉端で朝餉を支度する智香子さん。 夏みかんを摘むベンさん。2千坪の敷地には柚子や山椒の木が実を結ぶ。 民宿とは思えない秀逸ワインの品揃え。 のどごし滑らかで、余韻にいしりと柚子味噌の香りがふわり。 びっくりするほど肉厚の干し椎茸をもどし、ふわふわのパルミジャーノをたっぷりと。嚙みしめると椎茸の旨みがじゅわっ。 ネギとにんにくでくつくつ煮込んだ、パンのすすむ一品。アンチョビの数倍も旨み成分を持つ、こんかさばを漬けた糠が隠し味。 ネギとにんにくでくつくつ煮込んだ、パンのすすむ一品。アンチョビの数倍も旨み成分を持つ、こんかさばを漬けた糠が隠し味。 細かいパン粉とチーズでさっくり揚げた、たらの白子。柚子果汁や中島菜の塩と一緒に味わって。 蟹はゆでずに蒸して、濃厚な旨みをキープ。蟹味噌と内子の入ったクリームが手打ちパスタに優しく絡む。甲箱蟹が終わると毛蟹のシーズンが始まる。 味の濃い葉野菜やハーブは、山の腐葉土を運んで耕した畑で育てたもの。いしりゆずドレッシングも味わい深い。 魚のブロードにさわらを浸し、地元酒蔵で入手した濃厚な大吟醸の酒粕をぬってオーブンへ。感動的なしっとり食感。 ラストはひんやりデザートで爽やかに。 干し柿や鰹節も自家製。 朝の食卓には昔ながらの能登の味がいろいろと。いしりで漬けた大根を炭火で炙るべんこうこ、ごはんを何杯もお替りしたくなる二年物のこんかさば、大きな輪島塗の椀でいただくアツアツのあら汁。これもまた能登の口福。