「真田広之はイースト・ミーツ・ウエストを体現する存在」

マークス 僕は自分のショーで死体の役を演じるのが好きなんです。あの撮影は最終日にやったんですが、3時間も船のデッキで死体として転がっていられるなんて、最高のアイデアだと思ったんです。だって僕が唯一、眠れる時間だったんですから(笑)。でも編集の段階で、残念ながら僕の出番も一瞬だけになってしまいました。本当はもっと長いシーンになるはずだったんですが。

コンドウ あなた、2コマくらい映った? あっという間に消えちゃった(笑)。

マークス 大いなる犠牲だね。この作品のための。

――注意深く見ていれば、コンドウさんのことを見つけられますか?

コンドウ 目を大きく開けて、瞬きをしないでじーっと見ていれば、見つけられるかも。エピソード8です。

ジェイソン ジョン・ブラックソーン(按針)と仲間が揉めるシーンで出てくる、経験豊富な遊女ですよ。

――徳川家康がモデルになっている吉井虎永役を演じ、プロデューサーも務める真田広之さんからは、一緒に仕事をすることで何か影響を受けましたか?

コンドウ もちろん、とても影響を受けました。

ジェイソン 全てにおいて、ですね。僕らはよく、「この作品は東洋でも西洋でもない。これはイースト・ミーツ・ウエストの世界なんだ」と言ってるんですが、その精神を体現しているのは真田広之以外にいません。

 彼は5歳の頃から俳優として活躍し、日本で素晴らしいキャリアを築き上げたのち、その翼を世界に広げることを決意しました。真田さんは日本の映画業界の仕組みを熟知しており、日々僕らは教えられましたし、同時にハリウッドの映画産業の仕組みも理解している。つまり、僕らのイースト・ミーツ・ウエストの世界の共通語ともいうべきものが、真田広之さんなんです。二つの精神が交わり、二つの文化を結ぶ。そのゴールを目指すためにあるべきは寛大さであり、それこそが真田広之という人であり、彼の持つ言葉なんですね。素晴らしいです。

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