書籍化やドラマ化など、今や令和ホラーコンテンツの最前線としてその知名度を高めてきた、生配信サービス「TwitCasting」の怪談語りチャンネル「禍話(まがばなし)」。この夏、6日連続で公開した珠玉の実話怪談をダイジェスト記事でお届け。
「息子はそういう役割だったのです」――廃旅館で見つけた“黄色い紙の束”が引き起こした一夜の狂気。
怪談チャンネル「禍話(まがばなし)」の語り手・かぁなっきさんが披露する実話怪談の中に、とりわけ背筋が凍るエピソードがある。山奥の廃旅館で発見された“黄色い紙の束”と、姿を消した友人、そして電話越しに告げられた一言が織りなす、異様な一夜の記録だ。
自治体が口を閉ざした廃旅館
民俗学研究会に在籍するBさんたちは、公になっていない廃墟を探訪する“裏活”を続けていた。ある年のお盆、彼らが目をつけたのは、ある地方の山奥に放置されたままの廃旅館だった。特段の怪異な噂があったわけではない。しかし、研究会が自治体に解体されない理由を問い合わせると、担当者は『あの旅館の話はあまりしたくないんです』と言って一方的に電話を切ったという。
そのただならぬ雰囲気に引き寄せられるように、Bさんたちは現地へと足を踏み入れた。そして旅館の中で、BさんたちのひとりであるAさんが突然姿を消す。混乱するメンバーの中で、Eさんが「Aが地下に行くのを見た」という記憶がいつの間にか浮かび上がっていることに気づく。
「俺だって訳わかんねぇよ!!」とEさんは叫ぶ。誰もが理解の追いつかない事態に追い込まれていく中、Bさんはひとり先陣を切って旅館の奥へと引き返した。入ってすぐのあたりにあった、朽ちて数段が抜け落ちた木の階段。その階下へと、彼らは慎重に足を踏み入れていった。
後に語られる顛末は、「あなたはもう開かれました」と書かれた黄色い紙の文面、そしてAさんの怪我を経て母親から電話越しに告げられる言葉へと結びついていく。「息子はそういう役割だったのです」――その一言が持つ意味を、記事は読者に問いかけるように提示する。
かぁなっきさんが北九州で書店員として働くかたわら集め続けた実話怪談は3,000話以上。生配信サービス「TwitCasting」の「禍話」は放送開始10年を超えてもなお、ホラーファンを恐怖の淵へ引きずり込み続けている。
◆◆◆
本編は、以下のリンクからお読みいただけます。
» 前篇:「あなたはもう開かれました」…山奥の廃旅館で見つけた“黄色い紙の束”に書かれていた異様な文章と姿を消したAくんが担った“役割”
» 後篇:【終わらない戦慄の余韻】「息子はそういう役割だったのです」怪我をした友人の母親が電話越しに告げた言葉と、“黄色い紙”の伝播
