この記事の連載

一度食べたらリピート必至の絶品「茶餐廳」料理に舌鼓

 ここからは「マギーズキッチン」で味わえる絶品料理の数々を見ていきましょう。

●「チャーシューチキンライス」(990円)

 しっかりと食事を楽しみたい方におすすめなのが「チャーシューチキンライス」。お店特製の生姜葱油がかかったしっとりジューシーな蒸し鶏もも肉と、浅賀さんいわく「香港人の大好物」だという豚チャーシュー。

 そんな贅沢なお肉2種と、鶏のスープと刻み生姜を一緒に炊いた絶品ライスを合わせていただくワンプレート料理です。ハチミツと企業秘密の味付けが施された本場の焼豚をご飯と一緒に頬張れば、ペコペコのお腹も満たされるはず。

 特筆したいのがセットで付いてくる「鶏スープ」。丁寧に下処理した丸鶏を何時間も炊き上げており、味付けはなんと“塩のみ”。それにも関わらず抜群コクと複雑な深みが出ているので、きっと口にすれば驚くはずです。

●「香港焼きそば」(990円)

 浅賀さんが「日本ではなかなか味わえない味」とおすすめしてくれたこちら。最大の特徴は、そうめんのような細さでありながら、程よく弾力もある不思議な食感の卵麺“全蛋麺(ぜんたんめん)”にあります。

 香港では定番というこの乾麺の美味しさは、リピートしたくなることうけあいで、味付けはコク深い香港醤油がベース。具材にはしゃきしゃき食感のもやしとニラ、ジューシーな豚肉も入っており、一見お腹にたまりやすそうですが、ぺろりと食べきれてしまう一皿でした。

●「香港ミルクティー」(437円)

 カフェとしての利用されることも多い茶餐廳。「マギーズキッチン」でもそうした文化は踏襲されており、メニューにはミルクティーが用意されています。浅賀さんによると「香港はイギリスの植民地時代が長かったので、コーヒーよりも紅茶へのこだわりが強い」とのこと。

 このメニューもそんな香港人の紅茶へのこだわりがギュッと詰まっており、企業秘密の3種の茶葉がブレンドされているそうで、ミルクも牛乳ではなく練乳になっています。

 底に溜まった練乳をティースプーンで溶かして一口いただくと、濃厚で香り高い茶葉の風味がふわーっと鼻を抜けていき、非常に美味。本場の香港人のように料理と一緒に頼んで飲んでみるのもおすすめです。

●「エッグタルト 1個」(210円)

 「マギーズキッチン」は、本場の茶餐廳でもあまり見られないほどにスイーツが充実しています。グランドメニューにはないこの「エッグタルト」は浅賀さんの手作りメニュー。香ばしいバターが食欲をそそるパリパリ食感のパイの中心には、程よい固さのエッグカスタードが入っています。甘すぎないバランスが嬉しい、紅茶によく合うスイーツです。

●「マギーズマカロン 5個」(899円)

 お店の名を冠したこのメニューもなんと浅賀さんの手作りメニュー。パティスリーに並んでいてもおかしくない本格的なマカロンは、浅賀さんのスイーツメニューの中でも十八番なのだとか。パリッとした表面としっとりとした中身の歯ごたえはクセになるコントラスト。フレーバーはレモン、メロン、イチゴ、チョコレート、ココナッツとなっています。店内でも楽しめますが、お持ち帰りもOKなメニューなので、お土産に買ってみるのもいいかも。

●「手作り月餅(大)」(480円)

 最後は、日本の9月にあたる、中国の中秋節に食べられる名物スイーツである月餅をご紹介。しっとりとしたパイ生地の中には控えめな甘さのあんと、塩漬けの鴨の卵の黄身が入っており、甘さと塩気の塩梅がベストマッチ。味はこしあんとしろあんのほかに、特徴的なコーヒーあんも用意されています。

 ――浅賀さんが気のむくままに作った裏メニューもあるという「マギーズキッチン」。この小さなお店には本場香港の「茶餐廳」の味と、ここでしか味わえないオリジナルパンとスイーツの味がこれでもかと詰まっていました。京急線に乗った際には、ぜひ立ち寄って堪能してみてはいかがでしょう。

Maggie's Kitchen -cafe&bar-

所在地 神奈川県横浜市鶴見区岸谷1-22-16
営業時間 12:00~19:00
電話番号 045-710-0328

← この連載をはじめから読む

2023.04.22(土)
文=TND幽介(A4studio)
撮影=平松市聖