朝の時間が一日の中で一番大事。だいたい6時くらいに起きます

――いまのお仕事の様子と、これからのことをお聞かせください

 小さな会社ですけど社長なので、いまは出勤して企画書を作ったりとかミーティングをしたりとかいうことが日常で、そのなかに小泉今日子として俳優やインタビューの仕事が入ってくる、という感じです。

 これからもうしばらくすると舞台の稽古が始まるので、一気に俳優のモードに入っていくことになるかと。その前後に打ち合わせとか、他の仕事をしていく時間が増えていくと思います。

――日々いくつもの役割をこなすなかで、心がけていることはありますか?

 やっぱり、時間の使い方を上手にしていかないといけないな、とは思います。

 そういう意味では、朝の時間が一日の中で一番大事。

 だいたい6時くらいに起きて、ゆっくりお風呂に浸かりながら本を読んだり、考えをまとめたりします。

 電話もほとんどかかってこないし、一番集中できるとき。お店もまだ開いていない時間帯なので、「ちょっとあそこに行って来よう」とかよこしまな気持ちも芽生えないし(笑)。

 朝6時から8時は全集中タイムです。一緒に暮らしている猫が「ごはんちょうだい」って騒ぐのがちょっとうるさいんですけど(笑)、それくらいですね。

――小泉さんが引き取られた保護猫の黒猫ちゃんですね。

 自由に旅行できなかったりするけれど、猫がいるとちょっとした秩序が生まれるんですよね。夜もなるべく早く帰ろう、ってなったり。

 そういうのも、大事かなって思います。

小泉今日子(こいずみ・きょうこ)

1966年2月4日生まれ、神奈川県出身。1982年に歌手デビュー、「あなたに会えてよかった」ほか数多くのヒット曲を持つ。また俳優として映画『風花』(2001年)『食べる女』(2018年)、舞台『頭痛肩こり樋口一葉』(2013年)などへの出演を重ねるかたわら、執筆活動も行う。2015年に制作会社「株式会社明後日」を設立、舞台や映画、音楽、出版などのプロデュース業を手がける。2021年4月23日から下北沢・本多劇場で上演のゴツプロ!第六回公演『向こうの果て』では、シリーズ公演初の女性キャストとして参画。

『ホントのコイズミさん』

本好きで知られる小泉今日子さんが「本」に関するゲストを迎えて対談する、ポッドキャスト番組。おすすめの本や本にまつわる思い出だけでなく、ブックショップから本のデザイン、注目の作家の本音まで、本を取り巻くカルチャーを幅広くお届けする予定。多層的に活動する小泉さんならではの新番組に乞うご期待。
2021年4月5日(月)より「Spotify」にて毎週月曜日配信。
https://spoti.fi/HontoNoKoizumisan/

2021.04.05(月)
文=新田草子
撮影=榎本麻美