ストイックな東山さんがどう乱れるかが楽しみ

――東山さんとは初めての共演です。

 本当に楽しみです。僕にとって東山さんは「仮面舞踏会」や「デカメロン伝説」で青春を彩ってくれた少年隊の姿。

 そんな東山さんがドラァグクイーンとして、歌って踊るのを想像するだけでわくわくします。

 いっぽうで、物語の後半、恋人役としてかなり濃厚なシーンがあり、どうなるのかドキドキしていて。狩られるうさぎのような心境です(笑)。

――役者としての東山さんの印象は?

 「大岡越前」や「必殺仕事人」といった時代劇のイメージがありますね。凛とした佇まいが印象的なので、今回、東山さんが演じるルディとシンクロします。

 ただ、ルディは破天荒で、わがままで理路整然としていない。そこにあれだけ端正でストイックな東山さんがどう乱れるのか。楽しみですね。

――宮本亞門さんが演出する『チョコレートドーナツ』がどんな作品になるのか、期待が高まるばかりです。映画とは違う部分も多いのでしょうか。

 お話の筋は変わっていませんが、描き方が全然違うと思いました。原作である映画よりもいっそうショーアップされているかな。

 映画だとルディがショーパブで口パクで歌うシーンはそれほど多くないですが、舞台だと5〜6曲やるんじゃないかな。

 ただ辛いだけのストーリーにしたくなくて、観客の皆さんにエンターテインメントとして楽しんでほしいという、亞門さんの意図を感じますね。

2020.10.28(水)
文=CREA編集部
撮影=榎本麻美
スタイリング=澤田美幸
ヘアメイク=川端富生