魚介出汁たっぷり!
本場の「クスクス」レシピ

■材料
(シチリア人6人分=日本人なら約10人分)

・セモリナ粉:1kg
・ニンニク:2片
・イタリアンパセリ:適宜
・塩・黒コショウ:適宜
・エキストラヴァージン・オリーブオイル:60~80ml
・赤タマネギ:1個
・ローリエ:3~4枚

【魚介のスープ】
・トマト:5個(市販のトマトソースで代用可)
・ニンニク:2片
・タマネギ:1個
・唐辛子:適宜
・イタリアンパセリ:適宜
・赤エビ:20尾
・魚介各種(その日獲れたもの。カサゴ、チヌ、アンコウ、貝類など)
※使う魚介によって分量は適宜調整を

■作り方
【クスクス】

(1) 大きめのボウルに少しずつセモリナ粉を入れ、香りづけにイタリアンパセリを少しを加えた薄めの塩水を注ぎながら、手でくるくるとかき混ぜる。

(2) 小さな粒状になってきたら台の上に広げ、手をすり合わせるようにして揉んで、パラパラにする。

(3) 刻んだニンニクとイタリアンパセリ、エクストラヴァージン・オリーブオイルを加える。

(4) さらに手のひらでこすり合わせるようにして馴染ませる。

(5) (4)をクスクス鍋に移す。

 クスクス鍋は、イタリア語で「クスクッシエラ(couscoussiera)」。底に穴が空いており、下からの蒸気で調理するためのもの。蒸し器で代用できます。

(6) 香り付け用に赤タマネギ、ローリエを加えた水を強火で沸騰させる。その鍋の上に(5)をのせ、1時間以上蒸す。

 では、クスクスを蒸している間に魚介のスープを作りましょう。

【魚介のスープ】

(7) みじん切りにしたニンニク、タマネギにオリーブを加えて、鍋で軽く炒める。香りが出てきたら、湯むきしたトマト、唐辛子を加えてさらに火にかける。

(8) その日に手に入った魚介(3~4種類)を下処理し、イタリアンパセリとともに(7)に加え、水をひたひたになるまで注ぎ、30分ほど煮る。同時に、飾り用の赤エビを蒸しておく。
(9) クスクスが蒸しあがったら大きめのボウルに移す。(8)のスープをクスクス鍋で濾しながら、クスクスがしっとりするくらいまで加えてよく混ぜる。

(10) (9)をお皿に盛り、蒸した赤エビを飾って出来上がり。(9)で残った魚介スープ(出汁をとった骨などは取り除いておく)は、別の器でテーブルに。お好みでクスクスにかけていただきます。

 カーラミア家では、クスクスを作る日には、パパが明け方に市場へ魚介を仕入れに行きます。「訪問者は幸運を運んでくる」のだそうで、早朝からのおもてなし準備も楽しそうでした。

 朝のとれたての新鮮魚介を使ったクスクスは、地中海とアモーレの味。家庭料理だけに、グリンピースやヒヨコ豆などを加えるなど、具材のバリエーションはご家庭ごとにさまざまです。気楽にぜひ一度、お試しください。

別荘のテラスでランチ。庭のプルメリアを食卓に飾って。

岩田デノーラ砂和子
2001年よりイタリア在住のライター/コーディネーター/通訳。現在はシチリア州パレルモ在住。イタリア専門コーディネートチーム「Buonprogetto.com」を主宰するほか、個人旅行者向けイタリア旅行サイト「La Vacanza Italiana」を運営。イケメン犬ボン先輩とヤラカシ系イタリア人の夫との日々を綴るBLOG「ボン先輩は今日もご機嫌」が、ただ今人気急上昇中!

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文・撮影=岩田デノーラ砂和子