こんがり香ばしく、ふんわり、もっちり。ピザはなんといっても焼きたてがおいしいですよね! もしもそのおいしさをお家で簡単に実現できたら、それはなんて幸せな話でしょう。

ふんわり、もっちり生地に、とろりチーズ、焼きたてのピザはやっぱり最高です。

 でも、生地をこねるのは大変なのでは? うまく発酵できる? 焼き具合はどうするの?と、つい難しく考えてしまいますが、実は家庭でも十分おいしく作れるピザ、何も身構える必要はないのです。ピザ生地はパン生地のようにグイグイこねる必要がなく、難しい発酵は冷蔵庫に放置でオッケー! あれ、なんだかできそうかも!?

 手順はとってもシンプルで簡単なピザ作り、ちょっとしたコツを知ればいいだけ。家庭でもできるおいしいピザを作るコツを、ピザ職人のマルコさんに分かりやすく解説してもらいました。

情熱をたっぷりかけて作る
おいしいピザ

 今回、家庭でできるピザの作り方を教えてくださったマルコ・コローナさんは、フィレンツェ旧市街にある5ツ星「フォーシーズンズホテル フィレンツェ」のレストランでピザ窯を任されるピザ職人。

左:フォーシーズンズホテル フィレンツェでピザ職人をするマルコさん。
右:ピザを焼く熟練した手つきはは鮮やか。

 舌の肥えたお客様の多いこのレストランでも、多くの「Ottima!」(=最上級の“おいしい”より、さらにおいしいという意味)」を集め、マルコさんのピザを食べにわざわざ足を運ぶ著名人もいるほどの凄腕職人です。

焼きすぎると固くなってしまうピザ、細心の注意を払って香ばしく焼き上げます。

 マルコさんのピザにかける情熱は非常に熱く、特にピザのおいしさを決める粉の味わいと発酵具合についてのこだわりを話し始めると止まりません。

 もちろん、素材の良さ、腕の良さがピザのおいしさを決めるのでしょうが、それだけではない、情熱をかけて誠心誠意焼かれるピザだからこそ、たくさんの人の心を捕らえるおいしさになるのでしょう。

トッピングのバリエーションも楽しいピザ。こちらはズッキーニの花とピリ辛のサラミをトッピング。

 たとえ休みの日でも、自宅でピザを焼き、粉の調合や、発酵具合、また新しいトッピングなど、研究を怠らない生粋の職人気質のマルコさんですから、お家のキッチンで作るおいしいピザにももちろん精通しています。

 そんなマルコさん宅で、実際にピザを作ってもらい、家庭で焼くピザのおいしいコツを伝授していただきましたので、その詳細を次でご紹介致します。

文・撮影=藤原亮子