家庭で簡単にできる
本格ピザの作り方

 まずは、材料です。

■ピザ生地の材料
・冷水:250g
・生イースト:1g(ドライイーストを使う場合は0.4g)
・オリーブオイル:10g
・塩:10g
・中力粉:430g

 以上です。

※水はあらかじめ冷蔵庫で冷やすなどした冷水を用意してください。これはこのあと冷蔵庫で発酵させるのに備えるためです。ぬるい水だと、混ぜている間に発酵がはじまってしまい、その後、冷蔵庫に戻してしまうと、発酵がうまくいかなくなる原因になります。
※小麦粉は中力粉が適しています。パンづくりに使う強力粉だとグルテンが強すぎて、固くなってしまいます。

■作り方
(1) まず、ボールに水を入れ、生イーストを軽く溶かします。
(2) オリーブオイルと塩を加え、また軽く混ぜます。
(3) 粉を分量の1/3ほど加えヘラなどで混ぜ合わせます。

(4) 残りの粉を2回ほどに分けて加え、軽く混ぜ合わせていきます。
(5) 粉をすべて入れたら、ひとまとまりになるよう手で混ぜていきます。

(6) 材料がひとまとまりになったらまな板の上でこねていきます。

写真のように、奥の生地を手に取り、手前に折りたたんだら、手のひらで軽く押します。これを繰り返します。この作業は空気を含ませることを目的としていますので、強い力でこねる必要はありません。
このように伸ばしてもちぎれず、しっかりとグルテンが形成されたら、生地の完成です。

(7) 手のひらで写真のようにひとつに丸め、ボールに戻し、ラップをして、冷蔵庫に入れ、24時間かけてゆっくりと発酵させます。

(8) (7)の生地を冷蔵庫から出し、室温にもどしておきます。
(9) オリーブオイルを塗ったオーブン皿の上に出し、上からオリーブオイルをかけます。

写真はイタリアで売っているピザ用のオーブン皿ですが、専用の物である必要はありません。オーブンに使える耐熱皿であれば何でも大丈夫です。お皿を使うことによって、職人技が必要となる形成を簡単にすることができます。

(10) オーブン皿に出した生地を指の腹で優しく押しながら広げます。

ギュウギュウと押したり、無理に引きのばしたりして、せっかく空気を含んだ柔らかい生地をつぶしてしまわないように気をつけましょう。
このようにお皿に均一に広げます。

(11) 250度に温めておいたオーブンの、まずは下の段で5~7分、中段に移してさらに5~7分、下焼きします。

下焼きが終わった状態がこちら。うっすら焼き色がつく程度焼きましょう。

(12) オーブン皿から出し、トッピングします。トッピングはお好きなものでかまいません。

今回は定番のマルゲリータを作りました。トマトソース、モッツァレラチーズともあらかじめ水切りしておくと、生地が水っぽくならず、カリッと焼き上がるのだそうです。

(13) オーブンで3~4分ほど、焼きます。

こちらが焼き上がり。チーズがとろけて、焼き色も良い具合です。

(14) 最後にバジルの葉を飾ってできあがりです。

 実際にやってみると分かりますが、混ぜるのにもこねるのにも大して時間も手間もかかりません。

 発酵に24時間かかりますので、この時間だけは必要ですが、温度の安定した冷蔵庫での発酵は失敗せず誰にでもできる簡単で便利な方法です。またゆっくり発酵させた生地は柔らかく、発酵の嫌な匂いも残らないため、やさしい味わいになります。

 明日はお休み、ちょっと時間があるという時にでも、ぜひ試してみてください。香ばしい焼きたてのピザの香りがきっとあなたを幸せにしてくれることでしょう。

藤原亮子 (ふじはら りょうこ)
イタリア・フィレンツェ在住フォトグラファー&ライター。東京でカメラマンとして活動後、'09年、イタリアの明るい太陽(と、おいしい食べ物)に魅せられて渡伊。現在、取材・撮影・執筆活動をしつつ、イタリアの伸びやかな景色をテーマに写真作品も制作中。イタリアでの日々をつづったフェイスブックはこちら。 https://www.facebook.com/chococogogo

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文・撮影=藤原亮子