バーゲンで盛り上がるイタリアの状況

 バーゲン期間中は定価の30%から70%で買い物が楽しめるとあって、各都市のショッピングエリアは旅行客に限らず、イタリア人でも多いに賑わう。

 2011年の冬のバーゲン初日のローマでは、人々の往来があまりに激しすぎて、一時、スペイン広場周辺の交通が麻痺し、警察が出動して交通整理に当たったほど。事前にお気に入りの品をチェックしておき、バーゲン初日まで待つイタリア人が増えているというのがその理由だ。定価で買い物をする人が年々減りつつあるのも不況が影響しているせいだろう。

 ちなみに、今冬のバーゲンでひと家族が消費する平均金額は300ユーロ強と予測されている。

 約60日間続くバーゲン期間中の商品価格は定価の20~30%引きからはじまり、段階的に割引率が70%程度まで上がっていくのが一般的だ。早い時期に足を運べば品数が豊富というメリットがあり、終盤は品薄ではあるが、かなり安価でショッピングが楽しめる。

 また、EU 諸国以外の旅行客が免税システムを導入している店で154.94ユーロ以上(1日1店舗につき)の買い物をすると免税が適用されるので、日本人は『円高』『バーゲン』『免税』の三つの恩恵が得られるわけだ。イタリアの一般消費税は21%。免税代行会社への手数料を差し引いても15%前後は戻ってくるのでかなり大きい。

村本幸枝(むらもとゆきえ)
イタリアでは撮影コーディネートを、日本では東京・中央区で日伊文化交流「サロン アッティコ」を主宰。在伊歴20年ちょっと。現在、年の半分ずつをイタリアと日本で過ごしている

日伊文化交流サロン「アッティコ」:www.attico.net

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text&photographs:Yukie Muramoto