昼は「花山」、夜は「提灯山」へ。港町・新湊に受け継がれる伝統の祭


13基の提灯山が勢揃い。今年は花火の打ち上げとともに、一斉点灯が行われます。 (C)︎射水市観光協会

富山県射水市では10月1日(木)、「新湊曳山祭」が開催されます。

「新湊曳山祭」を構成する「放生津八幡宮の曳山・築山行事」は、2025年12月11日、ユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」に追加登録されました。

ユネスコ無形文化遺産への追加登録後、初めて迎える新湊曳山祭。13基の曳山が、曳山囃子と「イヤサー・イヤサー」の掛け声とともに、港町・新湊の町を曳き廻ります。

昼と夜で姿を変える、13基の曳山

新湊曳山祭は、放生津八幡宮の秋季例大祭のひとつとして、毎年10月1日に行われます。

祭の大きな特徴は、昼と夜で曳山が異なる姿を見せること。

日中は、色鮮やかな「花山」として町を巡行します。

そして夕方になると、数多くの提灯をまとった「提灯山」へと姿を変えます。

昼の華やかさから一転、夜の港町を照らしながら進む13基の提灯山。その姿は新湊曳山祭を代表する幻想的な光景です。


花山 (C)射水市観光協会

提灯山 (C)射水市観光協会

400年近く受け継がれる曳山文化

新湊曳山祭の歴史は江戸時代まで遡ります。

慶安3年(1650年)には、古新町の曳山が神輿に供奉した記録が残されています。

現在の13基の曳山は、地域の人々によって大切に守り継がれてきました。曳山には、高岡の金工、井波の彫刻、城端の漆芸など、富山県内各地の優れた職人技術が取り入れられており、まさに「動く芸術品」ともいえる存在です。

内川の水面に映る「提灯山」

新湊曳山祭ならではの景観のひとつが、夜の「提灯山」と港町・新湊を流れる内川が織りなす風景です。内川の水面に提灯の明かりが映り込む姿は幻想的で、昼間とは異なる新湊の魅力を感じることができます。歴史ある町並みと曳山、そして水辺の風景が一体となった、新湊ならではの祭りをぜひ現地でお楽しみください。


内川の水面に映る提灯山 (C)射水市観光協会

迫力満点の「角回し」

もう一つの見どころが、曳山が町中の角を曲がる「角回し」。

狭い町角を大きな曳山が勢いよく曲がる姿は、祭りの熱気を間近に感じられる迫力の場面です。

角回しでは、徐々にテンポが速くなる「弥栄(いやさか)」と呼ばれる勇壮な囃子に合わせ、威勢のよい掛け声が響きます。曳山の舵取りには「浜」「田んぼ」など独特の掛け声が使われるのも特徴です。

町中に響き渡る「曳山囃子」

新湊曳山祭の魅力は、目で見る迫力だけではありません。

曳山には笛・太鼓・鉦などの囃子方が乗り込み、巡行しながら「曳山囃子」を奏でます。実は、お囃子は各町でそれぞれ異なるものが受け継がれており、厳かな曲から賑やかな曲、落ち着いた曲まで、町ごとに個性があります。13基の曳山を見比べるだけでなく、耳を澄まして「どんなお囃子が聞こえてくるか」に注目してみるのも、新湊曳山祭の楽しみ方です。

2026年 新湊曳山祭 開催概要

開催日

2026年10月1日(木)

開催場所

富山県射水市 放生津・新湊(曳山の町内一円)

問い合わせ

射水市観光協会

TEL:0766-84-4649

※祭り当日の詳細、交通アクセス、交通規制等については、公式サイトをご確認ください。

公式サイト

射水では、3週間にわたって3つの曳山祭を楽しめます

射水市では新湊曳山祭だけでなく、「海老江曳山まつり」「大門曳山まつり」も開催されます。

秋分の日から10月中旬までの約3週間にわたり、射水市内の3つの地域で、それぞれ特色の異なる曳山祭が行われます。

新湊の13基の曳山が一斉に港町を引き廻す迫力、海老江の精巧なからくり人形と勇壮な曳山木遣り、大門の清流・庄川にかかる大門大橋を一斉に渡る”橋渡し”――。

地域ごとに異なる曳山の姿を楽しめるのも、射水の秋ならではの魅力です。

この秋は、ひとつの祭りだけではなく、3週間にわたる「射水の曳山の旅」を楽しんでみませんか。

【射水の曳山 3週間の旅】

https://www.imizu-kanko.jp/hikiyama/

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