佐渡で注目のオーベルジュで世界レベルの実力を体感。 流線型のデザインが印象的な建物は、黒川紀章建築都市設計事務所の設計。 シャルル・ムンカ《2017 フロッタージュ》2017年。 新潟県で最も大きな湖、加茂湖に面した風光明媚なロケーション。 舟小屋だった当時は、さどの島銀河芸術祭の会場として作品展示も。イーサン・エステス《Lifecycle》2019年。 窓いっぱいに加茂湖が広がる光景は、緩やかに変化する大きな絵画を見ているよう。 サラダとスープが付いた「佐渡産魚介とオリーブのトマトソースパスタ」1,300円。 「将来的には、加茂湖を周遊できる水上バスや遊覧船の運行など、佐渡全体の魅力を広めていきたい」と語るオーナーの伊藤剛さんは、加茂湖で真牡蠣の養殖を営む「あきつ丸」の三代目。 祈りと安らぎの場にふさわしい、白色が映える木造の教会。 三廊式の聖堂内部。床に畳が敷かれているのがユニーク。 簡素でありながら、しっかりとカトリックの文化が根付いています。 礼拝堂には、壁面に14枚の聖画「十字架の道行」が飾られ、年季の入った足踏みオルガンも。 訪れる人をやさしく迎えるルルドの聖母。辺りは穏やかで静謐な空気が。 2022年春に開催されたシャルル・ムンカ個展「Gaps in Coverage」の様子。 商店街の古い衣料品店を少しずつ改装しているというギャラリー。 店頭のウインドウにアート作品を常設中なので、商店街を散策がてら鑑賞も。市橋太郎《フキとペインティング 11/19 2022》《フキとペインティング 11/20 2022》。 さどの島銀河芸術祭と地元の老舗「丸中商店」のコラボ商品。佐渡の寒さばを味わえる「銀河の缶詰 寒さば水煮」(770円)は、オンラインショップで販売中。 身はふっくら、皮目はパリッと焼き上げた「ノドグロのポワレ 南蛮海老のビスク」。2色のズッキーニに包まれたナスも絶品。 この日のディナーの前菜は、佐渡島黒豚のパテをはじめ、南蛮海老のライスチップス、ビオレソリエスのシュー、ポロタン栗のグラッセ、バイ貝のタルトレット、おけさ柿のバターサンドを盛り合わせた「秋の佐渡の山道」。椎茸を練り込んだキノコの形のフォカッチャなど山道の演出に遊び心も。 想像を超える肉厚とやわらかさの天然鮑に、そばの実の独特な香りと食感が楽しめる「天然鮑のソテー 肝ソース」。 島の伝統工芸である無名異焼の器に盛られた「佐渡牛シャトーブリアンのロティ ナツハゼの赤ワインソース 松茸添え」。 “黒いダイヤ”と呼ばれるイチジクのビオレソリエスを堪能できる「ビオレソリエス ムースショコラ」。 目の前には越の松原、その向こうに海が見渡せる店内。地産地消でおいしさを追求する須藤良隆シェフ。 南の館の受付では、看板犬のハリー(グレート・ピレニーズ)がお出迎え。 東の館のエントランスからは越の松原が広がり、屋内にいながら松林に入ったような感覚に。 東の館は全室松林ビュー。佐渡の木アテビを用いた家具やシモンズのベッドなどゆったりできる空間。 人形芝居劇場を改装し、2023年2月に東の館にオープンした大浴場。 お土産にもぴったり、佐渡の海を感じる「佐渡産サザエのアヒージョ」(1,200円)と佐渡産高級イチジクを使った「佐渡ヴィオレジャム」(810円)。 佐渡産の食材をふんだんに使った贅沢な洋食メニュー。 県道190号から見えるのは、茅葺屋根で風格のある仁王門。 相川の宮大工棟梁が親子二代、30年がかりで完成させたと伝わる五重塔。建築様式は和様の三間五重塔婆で全高約24m。 日蓮宗佐渡三本山の一つ、「蓮華王山 妙宣寺」の本堂。 本堂から祖師堂へとつながる回廊。 広々とした境内には、茅葺屋根が趣深い庫裏も。 インテリアにもこだわっている店内には、能楽の足の運びを表現したというアート作品なども展示。 フランスのブルゴーニュ地方に生まれたジル・スタッサールさんは、料理人で現代美術のアーティストであり、文筆家としても活躍。エッフェル塔の目の前の現代アート美術館「パレ・ド・トーキョー」で食とアートを融合した期間限定レストランも展開。 フランス製のル・パニョル窯を導入。主役となる薪窯の保温性を生かすことで、電気やガスの利用を最小限に抑えた地球にやさしい持続可能な運営を提案。 フランス生まれのオープンサンド「自家製ベーコンとご近所さんが丁寧に育てた卵のタルティーヌ」1,150円。焼きたての「バタークロワッサン」340円。 毎朝6個、6羽の雌鳥が産んだ卵を使用。敷地内では、10羽の鶏がのびのびと放し飼い。 ジルさんの故郷、フランス最古のワインの産地のひとつ、ヴェズレ村の白ワインとともに「佐渡産サーモンのカルパッチョ」1,800円。エチケットはジルさんの母、クロード・スタッサールさんが手がけた木彫版画。 ジルさん夫妻とヴェズレ村からの客人、ドメーヌ・ド・ラ・カデットの醸造家ジャン・モンタネさん。 モニュメントは、テリー氏自身の手腕を彫刻したもの。高さは3m。2mの腕が1mの台座の上に。DOMMUNE Presents 「LANDSCAPE MUZAK」PROJECT SADO#1 テリー・ライリー「Wakarimasen」2021年。 座椅子に座ったり、ひとり掛けソファに腰かけたり、好きな席を自由に選べます。 かつて島の銀幕を支えていた、古い35mmカーボン式映写機の展示もあり。 蔵書によって設けられた本棚コーナーには、資料としても貴重な創刊時の『映画の友』『スクリーン』などが。 竹細工のドリッパーでコーヒーを淹れるオーナーの堀田弥生さん。映画ファンの好奇心を刺激する本がずらりと並ぶ併設カフェでのんびりと。 6月に上映された『アイの歌声を聴かせて』の特設コーナー。佐渡が舞台ということで、聖地巡礼も兼ねて遠方から訪れるファンも多く、SNSでの熱狂的な口コミで話題に。吉浦監督がオマージュしたという『わたしは真悟』だけでなく、楳図かずお関連の本も多く、常設棚に陳列。 昭和10年代に建てられた木造の平屋、佐渡金山の元・鉱山長住宅をリノベーションした映画館。 1階ロビーから階段を上がると、開放感のある眺めのいいラウンジが。 共有スペースのアイランドキッチン。潮風にあたりながらテラスのハンモックでゆらゆらと癒しの時間も。 共有スペースには所々に絵画やアート作品の展示も。地元のガラス作家、戸田かおりさんの作品《パート・ド・ヴェール》と佐渡の名産を島の形に詰め込んだ「トートバッグ」1500円。 睡眠に重点をおいたベッドルームは、「minka-眠家-」がプロデュース。マットレスは天然ゴムのスプリングにブナ材を細かく配したパットと一切金属を使わず天然素材で作られたベッド。 横浜で生まれたハマっ子のオーナー、山内三信さんは、いごねりの老舗「早助屋」の四代目。大手ホテルでのサービスや接客の経験も。 黄色を利かせた店内は、緑が多くさまざまな植物がのびのび。ぶどうの木もあり、ゆくゆくはワイン造りをと構想中。 6,600円のディナーコースより「カジキマグロのお菓子仕立て 山のきのことババカヌーシュ添え」。付け合わせには、佐渡産のヤマドリタケモドキとカワムラフウセンダケ、サクラシメジのソテー。 甘みのあるバイ貝をほろ苦いソースでいただく「ほうれん草のクーリーと塩麹漬けバイ貝と梅のロースト ルッコラの花を添えて」。庭で育てたというワイルドルッコラ(セルバチカ)の辛みがアクセントに。 早朝、山で収穫したというキノコ。左から和製ポルチーニとも呼ばれるヤマドリタケモドキ、ナラタケモドキ、サクラシメジ、アカヤマドリタケ、モミタケ。 「山は僕の仕入れ先、海は僕の冷蔵庫」と笑顔で語るオーナーシェフの尾﨑邦彰さん。 ワイナリー前には一面のアルバリーニョのぶどう畑。スペイン原産の白ワインを代表する品種。その向こうに佇むのは角田山。 水捌けのいい砂質土壌がカーブドッチの特徴。日本海の影響も受けて、この地で育てられるアルバリーニョは豊かなミネラルと酸を備え、香りは華やか、味わいはさらっと爽やかなワインに。 この日案内してくれたのは、掛川史人醸造長。趣味に走ったと断言する「どうぶつシリーズ」なるワインを生み出した張本人です。 左からクラシカルな造りでテロワールを表現するワイン「セパージュシリーズ」、自由な発想で造っている「どうぶつシリーズ」、そして楽しくハッピーなワインをコンセプトにした「ファンピーシリーズ」。 ドイツから取り寄せたという什器も素敵な地下のワインセラー。 約1時間のツアーから戻ったら、その時期おすすめのワインが用意され、テイスティングが楽しめます。 本格フレンチとワインが楽しめるメインレストラン「レストランカーブドッチ」。ピカピカに磨かれたグラスにも、カーブドッチの美意識とホスピタリティが溢れています。 「国産牛のカーブドッチ赤ワイン煮込み」と「新潟冬野菜をココットに詰めて」。「ワイナリーツアーランチ(乾杯ドリンク付き)」5,500円、「ワイナリーツアーフルコースランチ(ペアリングワイン4杯付き)」9,900円。 30周年の節目に新設された、希少な古いワインだけを集めたヴィンテージワインセラー。 ぶどうの搾りカスを利用した「コーディアル」。ワインを造る過程でできたものをさまざまなものに展開中。皮をもう一度発酵させてグラッパという蒸留酒にしたり、クラフトビールやコーヒー、染め物に活用するプロジェクトも。 ぶどう畑に包まれた10室の小さなホテル「ワイナリーステイ トラヴィーニュ」。 作品名《トキ》2023年。わらアート作品で使用される稲わらは、地元の小学校から集めたものだそう。 「新潟市美術館」は、ル・コルビュジエに師事した新潟市出身の近代建築家・前川國男の最晩年に手がけた作品。「西大畑公園」の向かいにあり、公園の敷地も含めてこの一帯を設計。©今井智己 タイルの穴は打ち込みタイルの特徴。コンクリートを型に流し込む際、あらかじめ型枠にタイルもセットして一緒に固めるという、前川独自の建築技法だそう。 美術館裏手にはブナなどに囲まれた遊歩道も。 エントランス内部には竹のような形状の朱色のタイルが。エレベーター内部の壁は茜色。色遣いのセンスや形の異なるタイルを見つけるのも前川建築の楽しみ方。 新潟市は曇りや雨の日が多いということから、天井はあえて晴れた空をイメージさせる水色に。 什器やタイル、水飲み場の壁など、館内を歩くだけでも、至るところに前川の特徴的な色彩感覚を見ることができます。 休憩スポットに置かれた低いスツールは、前川が信頼した山形県の家具メーカー「天童木工」が製作。 本のラウンジでは寛ぎのインテリアで美術書に親しめます。 館内には、オリジナルグッズが手に入るショップも併設。 粥川伸二《娘》1928年