書籍化やドラマ化など、今や令和ホラーコンテンツの最前線としてその知名度を高めてきた、生配信サービス「TwitCasting」の怪談語りチャンネル「禍話(まがばなし)」。昨今のホラーブームの中でも、地に足の着いた珠玉の実話怪談を提供し続けるそのストイックな姿勢は、ホラー好きたちから深い信頼を勝ち取っています。
今回はそんな禍話から、とある“石碑”に罰当たりな行動をとってしまった不良たちに襲いかかる、おぞましい祟りをご紹介します――。
“なんで俺なんすか?”
Iさんは自分にその一言を言い出す勇気があればどんなによかったかと、今でも後悔しているそうです。
しかし、そのときの彼はKさんの太鼓持ちをしていたこともあり、今更彼に反抗的な態度をとることなどできませんでした。
翌日のお昼。Kさんの車に詰め込まれたIさんは、あれよあれよという間に問題の展望台近くまで連れ出されてしまったのです。
一体どうしてこんなことに……自問すればするほど自分の臆病さ、何よりいつもあれだけ褒めそやしてきたKさん自身の臆病さにイラ立ちを覚えるばかり。
ここに来る間も、Kさんはしきりに「なんか今日寒くねぇか? なんか底冷えする感じがあんだよなぁ……」などと、不調を暗にアピールしていたそうで、それもIさんのイラ立ちを加速させていました。
近くのコンビニで事前に購入していた線香やワンカップを入れたビニール袋を手にして降りようとしたとき、Kさんがこう言ったそうです。
「なんか……俺ちょっとガチで体調悪いかもしれんわ……寒気がするわ」
運転席を見ると、眉間にしわを寄せたKさんが両手で肩をさすりながら俯いていました。
「無理かもしれねぇ……マジでわりぃんだけどさ、I、お前行ってきてくれねぇか。あそこ抜けてしばらく行くと背の高い草見えてくるから。すぐそこだから」
「……わかりました」
