Magnificent View #680
カレドニア運河(イギリス)

(C) Robert Harding Images / Masterfile / amanaimages

 スコットランドにあるカレドニア運河は、北海と大西洋を結ぶ、巨大な運河。ロッヒー湖、オイック湖、そしてネス湖の間を水路で繋いで、構成されている。全長は約97キロ。そのうちの35キロの区間が、人工的な水路だ。運河の途中には、29基の水門と4つの水道橋、10本の橋がある。

 この運河ができたのは、1822年。完成後は、ハイランド地方の西側と東側が直結し、それまでブリテン島の北側を回っていた航路よりはるかな時間の短縮と航海の安全が実現した。

 運河を設計したのは、技術者のトーマス・テルフォード。沿岸輸送が困難だった時代に、巨額な費用と17年にもおよぶ歳月をかけて建造されたこの運河は、当時の土木技術の傑作とも言われている。

 ご覧の風景は、運河の最南端にある、フォート・ウィリアム郊外コーパックの水門。水面に山を映し、水門から船がゆっくりと進む景観を楽しもうと、散策に訪れる人も多い。

Column

今日の絶景

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2015.08.11(火)
文=芹澤和美