ハリウッドの頂点を極めた男、ジョニー・デップはなぜ表舞台から姿を消したのか――。その裏には、元妻のアンバー・ハードとの6年にもおよぶ泥沼闘争がありました。ここでは『ジョニー・デップの戦い DV疑惑の真実と復活への道』(猿渡由紀 著、文藝春秋)を一部抜粋して紹介します。

 2022年4月、ジョニーが元妻を名誉棄損で訴えた裁判がついに開廷し、元妻側からはスキャンダラスな証拠が次々と突きつけられます。それに対するジョニーの答えは……?(全2本の後篇/最初から読む)

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 ジョニー側の弁護士による尋問が終わると、アンバー側からの反対尋問が始まった。ロッテンボーンは、アンバーの意見記事が出る前からジョニーの評判が悪かったことを裏付けるため、ジョニーについてのネガティブな記事の見出しを取り上げた。また、ジョニーの人間性を疑わせる証拠として、親しい友人ポール・ベタニーとの携帯メッセージも提示した。

 2013年6月に送られたそのメッセージで、ジョニーは「アンバーを焼いてやろう!」「焼く前に溺れさせよう!」「死んだと確認するために、焼けた死体をやってやる」と書いている。

ジョニーの反応は…

 ロッテンボーンは、別のメッセージも見せた。ボストンからのプライベートジェットで揉め事があった直後の2014年5月30日、ジョニーがポールに送ったものだ。矛盾を突くため、彼はそれを読み上げる前、前日の証言で、プライベートジェットの中ではシャンパンをグラス一杯飲んだ程度だとジョニーが言っていたことを確認している。

「俺は酒をきちんとやめようと思う。先週日曜、アンバーを拾ってからLAに飛んだんだが、その前夜、一晩中飲んでいた。そして醜いことになった。何日も何も食べていなかった。粉。ウィスキーをボトル半分。レッドブル(エナジードリンク)とウォッカをたっぷり。錠剤。機内でシャンパンを2本。その結果どうなった? 気を失って、訳のわからないことをわめく怒った奴。もう終わり。俺は頭がめちゃくちゃになっていて、大事な人に当たり散らしている」

 読み上げたロッテンボーンは、「私は正しく読みましたね?」と問うた。それに対し、ジョニーは動じず、微笑みすら浮かべ、「はい」と肯定した。

 さらに、別のやり取りを提示した。受取人の素性を伏せたそのメッセージで、ジョニーは、おそらく家に入ってこようとしているアンバーについて「あの売女が入ってくる前に叩きのめしてやる」「あのどうしようもない売女は着いたのか?」と書いている。これに対しても、ロッテンボーンは「私は正しく読みましたか?」と問い、ジョニーは「はい」と答えた。

 アンバーは、嫉妬深いジョニーが自分が映画の仕事をするのを嫌がったとも主張している。ロッテンボーンはそこにも切り込んだ。彼が証拠として出してきたメッセージのやり取りで、アンバーが「今、コーヒーミーティング中。もうすぐ帰る」と告げると、ジョニーは「この売女。ミーティングも映画も無しだ。なぜ約束を破る? 何のミーティング? いいよ、帰ってから聞くよ」と返していた。

 ロッテンボーンが問いかける。

「あなたは彼女にそのミーティングに出てほしくなかったのですね?」

 それに対し、ジョニーはこう答えた。

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