Q4: 鑑定書が付いていれば、その宝石は安全(安心)と考えていいですか。
A4:ノー
宝石店で「鑑定書付きです」と言われると、それだけで安心されるのではないでしょうか。鑑定書(正しくは「鑑別書」)はその宝石が天然であり種類や品質が真実であることを裏書きしたものであり、「ニセモノでない」という意味では安心です。ある程度、品質の目安にもなるでしょう。しかし、それ以上のことを期待してはいけません。
宝石店などでダイヤモンドに添付されている「鑑定書」とは、「Diamond Grading Report」のことです。このレポートにはカットと形状、寸法のほか、ダイヤモンドの品質基準とされる「4C(カラー、クラリティ、カット、カラット)」の等級が記されています。また、GIA発行のものには「GIAレポート番号」が付記されており、GIAのウェブサイトでは、この番号を使ってレポート結果を確認することができます。
ただし、4章でも指摘したように、「4C」は美しさや価値を評価するモノサシではありません。事実、GIAのウェブサイトでは、「GIAのレポートは、財務的価値の査定ではありません。むしろ、その素材がラボで製造されたものかどうか、外観を向上または変更するために処理されているかを完全に開示している、宝石の品質保証なのです」と説明されています。
その説明どおり、鑑定書が付いていれば、少なくともニセモノでないことは証明されています。その意味では「安全(安心)」といえるでしょう。
しかし、販売価格に見合う品質、美しさを備えているかは定かではありません。極端な話、10万円の価値しかないのに、鑑定書を付けることで100万円にして売っているということもなくはないのです。
そういうわけで、「鑑定書付き」だからといって、必ずしも「安全・安心」とは言えないのです。
