【相談】ちょっとした無駄遣いで自己嫌悪
【お悩み】
無駄遣い癖が治りません。ダメだとわかっているのに、ついスタバでコーヒーを買ったり、歩ける距離なのにタクシーに乗ってしまったり……毎日自己嫌悪です。どうしたらやめられますか?(35歳・女性・ちゃっぴー)
僕も昔は「今日は頑張ったから」と、自分にご褒美をあげていましたが、無駄遣いも同じ感覚だと思うんです。「頑張ったからスタバ」「疲れたからタクシー」と、自分への言い訳が癖になっているんですよね。危険なのは、「昨日もやったから今日もいいや」とタガが外れて、それが習慣化してしまうこと。節約は筋トレと同じで、鍛えるほど「節約筋」が育っていきます。節約を“我慢”と思うとつらいですが、“稼ぎ”だと捉え直してみてください。500円のコーヒーを買わなかったことで「500円稼いだ!」と思えると、少し嬉しくなりませんか?
さらに、その500円を投資に回したとしましょう。年利約7%で運用できた場合、複利効果によって10年で約2倍、20年で4倍、30年で8倍、40年で16倍、50年で32倍にも膨れ上がる計算になります。いま飲まなかった一杯のコーヒーが、あなたが65歳になる30年後に4,000円に化けたとしたら、老後の自分を支える素敵な何かに変わるかもしれない。単に「無駄遣いはダメ」と自分を責めるのではなく、こうして「無駄遣いをしない喜び」を大きくしていきましょう。ちなみに、僕はいま食事制限をしているけど、この考え方のおかげで、「甘いものはダメ」と我慢するのではなく、「アンヘルシーなものを食べない喜び」を感じられるようになりました。あなたも、この考え方にシフトできれば、自ずと無駄遣い癖は治っていくんじゃないかな。
もう一つ提案したいのが、「同じ喜びを、いかに安く手に入れるか」です。コーヒーを飲む喜びは、自分で淹れても得られます。スタバでコーヒー豆を買って自宅で淹れれば、一杯100円もしないですよね。せっかくなら、素敵な魔法瓶を買ってコーヒーを入れて公園に行き、木々や街を行き交う人を眺めながら味わうコーヒーブレイクを演出してみてください。これは単なる節約ではなく、人生を豊かにする「投資」です。何に無駄遣いしているかは人それぞれですが、それに代替できる「より安くて素敵なもの」が大概あるはず。そして、暇つぶしにスマホをいじりながら飲む500円のコーヒーはもったいないですが、久しぶりに会う友達と楽しむ一杯のコーヒーにはお金を払う価値がある。自分の心が満たされることや、思い出になる体験にこそ、お金を使っていきましょう。
複利は人類最大の発明!
複利とは「利息が利息を生む」仕組みのこと。例えば100万円を年利5%で運用すると、1年目の利息は5万円だが、それを受け取らず再投資に回すことで、2年目は「105万円×5%」となり、資産が雪だるま式に増えていく。これを繰り返すことで複利の効果は加速度的に増していき、長期投資では大きな威力を発揮する。
CREA 2026年秋号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。
