年齢を重ねると前髪が伸びない…!?

 歳を重ねると髪の伸びる速度がおそくなると感じています。とくに前髪は「おそい」というより、伸びなくなってきます。それに気づいたのは50代の終わり。グレイヘアにしようと決めてからのことでした。

 グレイヘアにする際、わたしは同時に髪を伸ばすことにしました。そのとき、わたしのなかでは前髪もいっしょに伸びていく予定でした。でも、それからまったく切ることなく数年。前髪はあまり伸びないままです。

 これには素直におどろきました。年齢を重ねていくと髪が細くなるだけではなく、伸びる速度も変わるのですね。

 そんな変化があるなかでのグレイヘアへの移行。もし、これからグレイヘアにしようと考えている方は、スタート時「今後、前髪は、あまり伸びないかもしれない」と想像してからの計画をおすすめします。

 わたしは「伸びる」前提で、グレイヘア移行期の1年前に前髪を短くしました。年々、あまり伸びなくなるのであれば、前髪は長いままで、グレイヘア移行をはじめたほうがよかったかもしれません。これは個人差があるので「まったく、大丈夫」という方もいると思います。そのあたりは、臨機応変に。

 元々、髪はストレートで量も多いタイプでした。でも、年齢とともに多くのことが変化していきます。質も、量も、スピードも。その点を考慮しながらの「グレイヘア計画」です。

 髪の根元のグレイ部分が増えていくと最初に気になるのは「分け目」です。センター、サイド、前髪を下ろす。どんなスタイルでも、分け目から見える髪色が気になります。

 わたしは前髪を伸ばしていたこともあり「分け目」問題が出てきてから、前髪を上げるようにしていました。そう。ポンパドールにしていたのです。

 ヘアクリームやワックスなどは使わず、前髪をくるっとねじり、やや高さを出し、ヘアピンで止める。それだけの簡単ポンパドールです。

 ポンパドールにすると、分け目そのものが曖昧になり、髪の根元の色の差がわかりにくくなります。伸びづらくペタッとなりがちな前髪にも動きがでます。スタイリングも簡単。ポンパドールにずいぶん助けられました。

 こういうとき、似合うかどうかが気になります。そんなときは、信頼できる正直でセンスのいい友人に聞くか、友人と会ったとき肯定の言葉がでてくるか──で判断します。

 わたしの場合は、友人が「似合う」と言ってくれたことで、しばらく、ポンパドールをつづけ、分け目が気にならなくなるまで、前髪を上げていました。

 前髪をくるっとねじり、やや高さを出し、ヘアピンで止める。ときにはカチューシャで変化をつける。それだけのことで「分け目」が気にならなくなるのです。憂鬱になりがちな日々が少し変わるかもしれません。1度試してみてはどうでしょう。

広瀬裕子(ひろせ・ゆうこ)

エッセイスト/空間デザイン・ディレクター。東京、葉山、鎌倉、瀬戸内を経て、現在は東京在住。著書に『50歳からはじまる、あたらしい暮らし』(PHP研究所)、『55歳大人のまんなか』(PHPエディターズ・グループ)、『60歳からのあたらしい私』(扶桑社)がある。11/22(日)NHKカルチャー青山教室にて、講座「大人の学び ─ 学びから広がる暮らし ─」を開催予定。申し込み受付中。
Instagram @yukohirose19

50代からのグレイヘア

2026年7月30日
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