大人も子どもも、みんな楽しい!
2012年にデビューした最新ルートマスターから、いまはもう見なくなったグレーとグリーンの2階建てバスや、ロンドン郊外を走る小さなバスなど、すべてドアが開け放たれ、道行く人々は、乗って座席に座ったり、はたまた運転席に腰掛けて写真を撮ったり、大人も子どもも楽しそうです。
右:この日は、白バイにまたがることもできました。
右:昔の車掌さんの制服は、こんな感じだったそうです。
道の途中には、1950年代にバスの運転手さんのお腹を満たしていた食堂からヒントを得た、ロンドン・トランスポート・キャンティーンの屋台があったり、また巨大玩具店「ハムリーズ」の前にはレゴで作られたバス停が設置されるなど、仕掛けも満載。いまはもう姿を見なくなった、往年の制服を着た車掌さんたちも道を闊歩していました。
右:退役軍人さんたちもイベントに参加。
きわめつけは、道の最南端、ピカデリー・サーカス側に置かれた最古のバス。1829年から1914年まで人々の足となった駅馬車です。2頭のおとなしい白馬がつながれると、100年前の衣装をまとった御者が登場。パイプと鞭を手にポーズを決めて、取り囲んだ人々から歓声を浴びていました。
右:馬がつながれると、おもむろに御者も登場。パイプと鞭で完璧な演出。
「バスの年」のイベントは、ほかにも「バス・ガレージ・オープン・デー」や、ロンドン交通博物館のアクトン・デポ(車庫)の公開、引退したルートマスターが130台以上集まる60周年パーティーなど、今年1年を通じてさまざまなイベントが催されます。乗り物好きの方は、ぜひチェックしてみてください。
右:バスをモチーフにした小物も盛りだくさん。
ロンドン交通局の「Year of the Bus」
URL http://www.tfl.gov.uk/campaign/year-of-the-bus?cid=fs114
ロンドン交通博物館の「Year of the Bus」
URL http://www.ltmuseum.co.uk/whats-on/year-of-the-bus
安田和代(KRess Europe)
ロンドンを拠点とする編集プロダクションKRess Europeの代表。現在、ヨーロッパでの生活をテーマとした初めての電子書籍を刊行すべく、準備中。
文・撮影=安田和代(KRess Europe)