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中国生まれとシンガポール生まれの3頭が同居

 双子のパンダが別居となる時期はまちまちです。例えば、和歌山県にあるアドベンチャーワールドで生まれ育った5組の双子のうち、隆浜・秋浜は2003年9月8日に生まれ、2007年10月に4歳で中国・四川省の成都へ行っても一緒にいました(その後ケンカが激しくなって別居)。梅浜・永浜は中国へ行くまで一緒。愛浜・明浜は1,530日齢、海浜・陽浜は1,294日齢、桜浜・桃浜は1,263日齢で別居しました。現在、この5組10頭の双子は中国で暮らしています。

 一方、四川省の都江堰では今年、シャオシャオ・レイレイと同じ2歳のオス・メスの双子(2021年9月12日生まれ)が、別れるどころか他の1頭と一緒に3頭で暮らし始めました。その1頭とは、シンガポールで生まれ、1月に中国へ渡ったオスのラーラー(叻叻、2021年8月14日生まれ)です(『シンガポールで初めて生まれたパンダ 上野のシャオシャオ&レイレイと同じ2歳という早さで来年中国へ』)。

パンダたちの公開エリアが変わる

 上野動物園では双子の別居に伴い、4月16日(火)からパンダたちの公開エリアが変わります。

 具体的には、双子が現在の「屋外放飼場D+室内2~3号室」から「屋外放飼場B+室内1号室」と「屋外放飼場D+室内3号室」へ。父親のリーリー(力力)が現在の「屋外放飼場C+室内1号室」から「屋外放飼場C+室内2号室」へ変更となります。

 シンシンの公開エリアは、現在の「屋外放飼場B」から「屋外放飼場A」に変更。隣の「屋外放飼場B」に子ども(双子のどちらか)が来ることになります。この2つの放飼場の仕切りは透明なので、互いの姿が見える可能性があります。

 パンダは前述の通り、単独で生きる動物。子どもがシンシンを見た場合、もし母親だと覚えていて、関心を示したら、独立に差しさわりがあるかもしれないと上野動物園の職員は考えました。そのため今後、目隠しの工事をします。工事の間、シンシンは公開をお休みします。

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中川 美帆 (なかがわ みほ)

パンダジャーナリスト。早稲田大学教育学部卒。毎日新聞出版「週刊エコノミスト」などの記者を経て、ジャイアントパンダに関わる各分野の専門家に取材している。訪れたパンダの飼育地は、日本(4カ所)、中国本土(11カ所)、香港、マカオ、台湾、韓国、インドネシア、シンガポール、マレーシア、タイ、カナダ(2カ所)、アメリカ(4カ所)、メキシコ、ベルギー、スペイン、オーストリア、ドイツ、フランス、オランダ、イギリス、フィンランド、デンマーク、ロシア。近著に『パンダワールド We love PANDA』(大和書房)がある。
@nakagawamihoo

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次の話を読む上野の双子パンダが新たなステップへ 巨大やぐらでの昼寝…これまでとひと 味違う可愛い姿を観られる日が近い?

2024.04.13(土)
文・写真=中川美帆