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最初は「批判を受けるかも」と思う気持ちもあった

――市谷は原子力潜水艦「シーバット」について報道するキャスターで、原作にはないオリジナルのキャラクターでした。オファーを受けたときはどう感じましたか?

 原作はかわぐちかいじさんの大人気漫画で、ファンの方が本当にたくさんいらっしゃるんですよね。そこでオリジナルキャラクターとなると……最初は「批判を受けるかも」と思う気持ちも正直ありました。だけど、そうした不安な思い以上に、こんなビッグプロジェクトに携われることにこの上なく魅力を感じたんです。

 私自身、これまで世界配信のドラマに参加したことがなく、「やってみたい!」という夢がありました。主演の大沢さんもプロデューサーとして入っている座組みで配信デビューできるなんて、『沈黙の艦隊』に出演できて本当に良かったと心から感謝しています。

――市谷を演じるにあたって準備したことなどは、何かありますか?

 市谷はキャスターなので、夜の報道番組の司会者をイメージしながら演じていました。撮影したのがちょうど1年前の2月で、そのあたりから日本のメディアもいろいろ変わってきた気がします。テレビで謝罪する報道キャスターを何人も目にして、「すごくリアルだな」と市谷に近いものを感じていました。

――市谷は真実を突き詰めて報道したいと、信念を持っているキャスターですよね。その真っすぐさや、嘘をつきたくないという姿勢は上戸さんのクリーンさに重なるようですが、共感する点も多かったですか?

 意思が強いというか、真っすぐな面は確かに私もあります。市谷は「真実を伝えたい」という思いが強い人間なので、そこは報道人として譲れないんですよね。真実を伝えられないなら「何のために私はここにいるんだ?」と思うわけで。

 もし私が市谷の立場なら……私は台本があったら台本通りに進めるでしょうし、上司の意見も聞くと思います。その中で「譲れないものは伝えるべきだ」と思いながら、やっていくのかな。

2024.02.09(金)
文=赤山恭子
撮影=釜谷洋史
スタイリスト=宮崎真純(likkle more)
ヘアメイク=中谷圭子(AVGVST)