この記事の連載
- 痩せる養生 #01
- 痩せる養生 #02
どうしても甘みが欲しいなら、より栄養価の高いもの、より質のいいものを選ぶ
どうしても、というときは甘いものを食べてもOK、と心強い言葉を聞けましたが、とはいえ欲望のままに毎日、毎食後と甘いものを食べていたら、そうスムーズに痩せないだろうということはわかります。
どんな風に甘いものを取り入れているのかもおふたりに伺いました。
本島さんは、「甘いものの中でも和菓子、特にあんこが大好き」なのだそう。
「甘い味が欲しい、という欲求を無理に抑えるのではなく、甘い味が欲しいなという時は、まず洋菓子より和菓子を選ぶようにします。また買うのではなく、自分で作ることもあります。スライスしたさつまいもをココナッツオイルで焼いて、ほんの少し塩をまぶして食べたりしています。
アイスクリームがどうしても食べたくなったら、アイスではなく冷凍のフルーツをチョイスします。もちろんアイスを食べることもありますが、ラクトアイスではなく、アイスクリームと表示のあるものを選ぶようにしています。
“甘いものは我慢!”ではなく、食べたいなと思ったら、より栄養価の高いもの、より質のいいものを選択するようにしています」(本島さん)
櫻井さんもオススメするのは、いわゆるお菓子以外の甘い味の食べものです。
「例えばナツメやクコの実といった、中医学の観点でもおすすめのおやつがあります。最近は輸入食品店やオーガニック食品のスーパーなどで取り扱いがあるので、選択肢の一つに入れてみてください。
また、黒ゴマペーストにハチミツを混ぜると和菓子のような風味になり、そのまま食べるととてもおいしいです。
果物も積極的に食べてほしいのですが、いつも同じ果物でなく、その時期ごとに旬の果物を選びましょう。また、梨、柿、りんご、バナナなどは、ぜひ“焼いて”食べてみてください。物理的な冷たさがなくなりますし、水分が飛んで味が凝縮するので、甘みも強く感じられます」(櫻井さん)
「でも私甘いもの中毒だから、できるかな……」と不安な人には、本島さんの実践した方法をご紹介します。
「“明日から甘いものは一切やめる!”という極端な決意をするのは、実は逆効果かも。私も過去に何度もそんな決意をしましたが、想像以上に心と体が負担を感じて、そのうちドーンと反動が来て、暴食の引き金になってしまいました。
おすすめしたいのは、“いきなり全部やめる”という極端なことを自分に課すのではなく、“少しずつ調整しながら変化させていく”ことです。“1~3割変化させる”。
例えば以前の私はカフェラテの中毒で、コンビニの甘い甘いカフェラテを1日3杯は飲んでいたんです。それを“ある日からやめた”のではなく、まず店頭で何種類もあるカフェラテの原材料を見比べて、乳化剤などの添加物や糖質量が少ないものに替えたり、小さなサイズを買うようにしました。その後自分で作るようになり、砂糖ではなくハチミツを入れて好みの甘さにしていました。
お店で買う場合は、甘さを調整できるカフェラテに変えてみました。そうしているうちに、毎日買わなくてもすむようになっていたんです」(本島さん)
ここまで行けたから、次はこれをやってみよう、これもできたらから、じゃあ次はこっち……と、目標は低くして、無理せず少しずつ変化させるよう考えてみるのがコツなんですね。
「甘いものがやめられなくて……」とお悩みの方、ぜひ参考にしてみてください。
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2023.11.09(木)
文=斎藤真知子