メイクアイテム、捨て時の最適解
フルメイクを再開する前に
見直しとお手入れ法を紹介

メイクグッズこそ要注意

　でも、実はメイクアイテム以上に注意してほしいのが、ブラシやスポンジ、チップなどのメイクグッズなのだとか。

「ファンデーションの状態が良くてもパフが汚れていたらうまく伸ばすことができませんし、ブラシが汚れていたら、アイシャドウの色を美しくのせられません。メイクアイテムを見直すと同時に、グッズも見直して、グッズのお手入れを習慣にしてほしいです」

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　特に注意してほしいのが、パレットについている付属のチップやブラシだとか。

　これらを長い間洗わずに使い続ける人が多いのだそう。

 「まずはこれらの状態を見てみてください。長く使い続けていて、色がついたままになっていたり、膨張したりしてはいませんか？　膨張しているのは、皮脂汚れが付着した後、乾いて固まってしまったからですが、こういう状態のものを使ってもメイクはうまくできませんし、チップやブラシの汚れがアイシャドウなどに付着してアイシャドウも劣化するという負のスパイラルに陥ってしまいます。

　長く使うのはいいのですが、汚れや皮脂が付着して固まってしまったら取り返しがつきません。そんな場合には処分して、新しく使うものからはお手入れをしっかり行う習慣をつけましょう」

　ということで、藤岡さんにメイクグッズのお手入れ方法も教わりました。

 「まずは洗う頻度ですが、チップやスポンジ、パフに関しては使える“面”がどれくらいあるかによって決めましょう。その際に意識してほしいのが、メイクでは常に『新しい面を使う』ことです。チップを毎回洗うのが大変だと思ったら、2日目は裏面を使用すればOK。それができるなら、洗う頻度は2日に一回でいいでしょう。スポンジやパフも別の面がどれだけ使えるかによって、洗う頻度を決めてください。

　ブラシの場合は、使うたびにティッシュなどで拭き取りましょう。その際に、できればスプレー式のデイリーブラッシュクリーナーなどを使ってから拭き取るといいのですが、クリーナーがない場合はティッシュでしっかりと汚れを落とし切ってください。そのうえで、最低月に1回はクリーナーで洗いましょう」

　では、具体的な洗い方です。

#1　チップ、スポンジ、パフの洗い方

　使うたびに、中性洗剤で洗う。チップ、スポンジ、パフは中に洗剤が残りやすいので、流水でしっかり洗剤を落とす。洗った後は、タオルで水分をしぼりとったあと、清潔なタオルを敷いた上に置き、風通しのいいところで自然乾燥させる。劣化してポロポロと欠けてきたら、寿命なので処分する。

　（注：チップは、スポンジでできているので、スポンジと同じ洗い方です）。

#2  ブラシの洗い方

　ブラシはブラシクリーナー（シャンプー）を使って洗う。ただし、素材がナイロンの場合は、中性洗剤を使用する。なお、ナイロン素材は、ファンデーションやコンシーラーなど、油分の多いメイクアイテム用のブラシに多く使われているが、正確には確認してください。

　洗う時は、コップにブラシクリーナー、またはシャンプーを水で薄めて入れて、その中にブラシを浸し、くるくると回して洗う。洗い終わったらコップに流水を流し込みながら洗剤を落とす。コンディショナーは使わない。

　なお、クレンジング剤は油分が多く入っているのでNG（油分が付着すると粉の含みが悪くなるため）。

　最後に、藤岡さんからアドバイスをいただきました。

「今回は、メイクアイテムの捨て時とお手入れ方法を紹介しましたが、アイシャドウなどはそもそも、使わない色が残るとどうしても捨てにくくなりますよね。そこで私は、色物は単色で購入することをオススメしています。どうしてもパレットで使いたい場合は、好きなカラーを組み合わせられるものを選ぶようにするといいですよ」

「また、メイクを美しく仕上げるためには、ハウツーを勉強するのと同じくらいグッズを美しく保つのが大事です。きちんと汚れを落とすとグッズもメイクアイテムも長持ちしますし、メイクが上手くできるようになります。この機会にぜひ、グッズのお手入れを毎日の習慣にしてくださいね」

　汗をかく季節になる前に、グッズのお手入れ方法をしっかりインプットしておきましょう。

にらさわあきこ

文筆家、美容研究家。NHKディレクターを経て、文筆業に。恋愛や結婚、美容について取材・執筆を続ける中、2019年から美容活動を強化。簡単＆ラクに綺麗になるための情報をブログやインスタ、雑誌ウェブなどで発信中。著書に『未婚当然時代』（ポプラ新書）。『婚活難民』（光文社）『必ず結婚できる45のルール』（マガジンハウス）など。
インスタ：@akiko_nirasawa_beauty、ブログ：『美活☆365日 簡単＆ラク～に綺麗になろう！』

2023.05.28(日)
文＝にらさわあきこ
写真=藤岡ちせ