――本を書いたのも、メンタルサポートの一環ですか!?
メン獄 幸いnoteに掲載したこのマニュアルがバズったので出版の機会をいただきましたが、長年、みんなもっとメンタルを守って、労働そのものをもっとポップに面白くしようよ、という思いがあった。どうせ忙しいんだから楽しんだ方がお得じゃないですか。
朝、電車に乗っていると、みんなすごい辛そうな顔で出勤していますよね。「そんなに嫌だったら寝てようよ」と思うんですが、ブラック化している仕事のリアルな現場も、仕事が苦行になりやすいメンタルも、もっと変えていきたい。自分自身が苛烈な環境に身をおいてきたぶん、限界労働のその先へ、日本で働く人の心をアップデートしたいと思っています。
いま私はあるスタートアップ企業で医療DXのコンサルタントとして働いていますが、パンデミックという未曾有の危機に見舞われた医療現場の労働環境をみたときに、早急に効率化を進めないと医療現場の方々が業務で死んでしまう、と強い危機感をもったのが転職のきっかけです。この先、第2、第3のパンデミックがきたらもう耐えられないなと。少子高齢化が急速に進むなか、医療現場に必要な改革は、もうお尻に火が付いている。
「仕事がツラい」ときにメンタルを守る方法
医療にかぎらず、労働環境を早急に刷新しなければならない分野はいくつもあると思う。そこでコンサルタントが社会に貢献できることは沢山あるし、コンサルタント業界で脈々と育まれてきた仕事の技術、課題解決の方法は、きっと多くの人々の助けになると信じています。
――最後に、「仕事がツラい」と感じている人へアドバイスをもらえますか?
メン獄 日本の労働人口がどんどん減っているので、どの業種のみなさんもすごく忙しいと思います。仕事で溜まるストレスも大きい。でも、「仕事で自分の魂を棄損されてはいけない」ということ。たとえ、怒られたとしても会社が怒られているわけで、自分の人格の責任は最大でも半分まで。なんか向こうもでかい声出して盛り上がっているなぁ…と心の中で楽しむくらいのほうがメンタルを守れます。
2023.05.11(木)
文=メン獄