直営のブランドハウスで「季の美」の原酒をテイスティング

 二条通り近くにある「季の美House」は築100年以上の京町屋を改装した趣ある佇まい。1階がバー「季の美の間」、会員制のスペース「ジンパレス」、2階がテイスティングセミナーを行う「混和の間」などで構成されている。

 京都蒸溜所で「季の美」が生まれる行程を見たばかり。さっそくテイスティングセミナーに参加してみることに。

 「ジャパニーズジンを作りたい、という創始者の思いで始まったのが『季の美』です。主な素材は3つで、国内産の米で作ったアルコールであるライススピリッツが45.7%、伏見の清酒『月の桂』の仕込み水を入れたブレンド水(約54%)、ボタニカル由来のフレーバー成分が1%未満。京都だからこそ生まれる味わいを楽しんでほしいですね」と、スタッフの木口大輔さんが『季の美』のストーリーを話してくれた。

 テーブルには山椒、柚子といった11種類のボタニカルから造られる6つの原酒が並び、一つひとつテイスティング。それぞれ素材そのものを食べているような香りがしっかりと原酒に映し出されている。

「11種類のボタニカルをシトラス、スパイスといった6つのエレメントに分けて、それぞれ蒸溜した原酒をブレンドしてジンを造っていきます」

 セミナーの後は1階のバーでお待ちかねの「季の美 京都ドライジン」をオーダー。飲んでみるとスタートは雑味のないすっきりとした味わいで飲みやすく、時間差でフレッシュ感ある風味が広がる。京都らしい清楚なジンという美味しさだ。

 また、店内には井戸があり、その井戸水で造った「季の美 ハウスジン」はこちらの店舗のみの取り扱い。水による味わいの違いを試してみてほしい。

 フロアの奥にはヴィクトリア調の家具を配した会員制のスペース「ジンパレス」があり、贅沢な空間でドライジンを嗜む粋な大人たちが集まるコミュニティになっているそう。

季の美House(きのびはうす)

所在地 京都府京都市中京区河原町通二条上る清水町358
電話番号 075-223-0457
営業時間 12:00~21:00(20:30 L.O.)、金・土12:00~22:00(21:30 L.O.)
定休日 月・火曜日

2022.11.09(水)
文=CREA編集部
写真=橋本 篤