第2位 どれみタップ(1999年放送『おジャ魔女どれみ』)

 魔法に憧れる小学3年生の春風どれみ。ある日、本物の魔女であるマジョリカと出会う。しかしどれみがマジョリカが魔女であることを見破ってしまったために、マジョリカは呪いによって魔女ガエルの姿になってしまった。マジョリカを元の姿に戻すため、どれみは仲間と共に魔女見習いの修行をすることを決意する。

「どれみタップ」はどれみたちが常にもっているコンパクトだ。中には見習い服や魔法を使う際に必要な杖、ほうきが収納されている。真ん中のボタンを押すと、それらのアイテムが身に着けられる大きさになって現れる。

「魔女っ子アニメでは、変身する時は自然と衣装を纏っていく作品が多いんです。でも『おジャ魔女どれみ』は、現れた見習い服を自分で着ないといけない上に、音楽が鳴っている間に着終わらないと服が消えちゃう。だから変身シーンは急かされていて可笑しいんです(笑)。

 エピソードの中にはどれみが落としたタップを犬が起動させてしまい、犬が見習い服を着ているシーンもありました。本人だけでなく、動物にも魔法がかかってしまうんですよ」

 

第1位 サニールーチェ(2005年放送『ふしぎ星の☆ふたご姫』)

 宇宙の果てにある金平糖型をした惑星・ふしぎ星。ある日突然、おひさまの恵が弱くなるという事件が起きてしまう。おひさまの恵を元に戻すため、おひさまの国のふたごのお姫様ファインとレインが旅に出る。

「サニールーチェ」は、ふたご姫のファインとレインが変身する際に使用するブローチ型のアイテムだ。おひさまの恵で動いているため、使いきってしまうとおひさまの恵をチャージしなくてはいけない。

「『サニールーチェ』はおひさまの恵を充電しないと使えません。作品の中でも充電ができていなくて、肝心な時に変身がとけてしまう場面もあります。

 特に珍しいのは、ファインとレインがみんなの前で堂々と変身すること。他の作品では変身するところは見られてはいけないという決まりがあることが多いんです。オリジナリティのある設定が魅力的です」

2022.03.04(金)
文=「文春オンライン」特集班