創業85周年の「ザ・リーディングホテルズ・オブ・ザ・ワールド」

ヒロインのイレーネを演じる女優はマルゲリータ・ブイ。6月29日(土)からは、1998年に彼女が主演した名作『もうひとつの世界』がヒューマントラストシネマ有楽町他にて全国順次公開される

 世界80カ国、430軒以上の個性あふれるラグジュアリーホテルの予約およびマーケティングを行うホテルグループが「ザ・リーディングホテルズ・オブ・ザ・ワールド」。

 同グループは、今年、創業から85周年という節目を迎えた。この85歳という年齢は、奇しくもハリウッドにおけるアカデミー賞の年齢と重なる。

 実は、リーディングホテルズのホテルは、これまで、さまざまな名作映画の舞台となり、スクリーンを彩ってきた。例えば、ウディ・アレンの『ミッドナイト・イン・パリ』が撮影されたパリの「ル ブリストル」、『ノッティングヒルの恋人』でジュリア・ロバーツ扮するヒロインが逗留する「リッツ ロンドン」、『セックス・アンド・ザ・シティ2』であの4人組が羽を伸ばしたモロッコの「タージ パレス マラケシュ」……。

 そう言われれば、なるほどと膝を打つ映画好きの読者も多いことだろう。85軒の加盟ホテルがそれぞれどんな映画に登場するかについては、現在、特設サイト「リーディングホテルズ・イン・ザ・ムービーズ」で確認することができる。映画および旅の通なら、時間を忘れて見入ってしまいそうなページである。

 そんなリーディングホテルズが、このたび、初めて映画製作会社と全面的なコラボレーションを行った。その結果完成したのが、イタリア映画『Viaggio Sola(ヴィアッジョ・ソラ)― I travel alone』。加盟ホテルとインスペクター(ホテルの設備やサービスのチェックを行う覆面調査員)の舞台裏にスポットライトを当てた、実に興味深い作品である。

 ヒロインは、ローマを拠点として世界各国のホテルに赴き、そのクオリティを厳しい目で審査するインスペクター、イレーネ。ルームサービスが部屋へ到着するまでの時間をストップウォッチで計測したり、運ばれてきたスープの温かさを温度計で調べたりといった場面におけるディテールの細かさと正確さは、本物のホテルスタッフのお墨付きだ。

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