スーパーのスタッフはウェアラブルカメラを装着
2021年2月21日(日)現在、英国でコロナウィルスを理由とする死者の数は、12万人を超えました。感染者数はのべ410万人超。単純に人口比で計算するなら、16人にひとりという割合になるでしょうか。
その前、1月5日(火)から、イングランドはナショナル・ロックダウンに入っています。昨年3月、そして11月に続く、3回目のイングランド全域にわたるロックダウンです。とはいえ、ロックダウンとロックダウンの間も、常に地域ごとに異なる制約があり、ロンドンの場合は、生活が大きく変わったというわけではありませんでした。
当初2月中旬に見直しということになっていましたが、延期となり2月下旬に今後の計画に関する発表がなされることに。現在の一般的な見通しでは、ロックダウンの一部が解除されるのが、3月8日(月)ではないかといわれています。
今回のロックダウンで許される外出は、以下に限定されています。
(1) 食料など生活必需品の買い出しのための最低頻度の外出
(2) 1日1度の運動のための近隣への外出(ひとり、または同居している人と。または1対1ならそれ以外の人ひとりと一緒でもOKだが2メートルの距離を保つこと)
(3) 自らの医療のため、また隔離している人を助けるための外出
(4) 在宅ワークできない場合の通勤やボランティアのための外出
(5) 教育のための外出(基本的に小学校以上はすべてリモート授業)
公共交通機関、スーパーマーケットなどの屋内では、マスクの着用は引き続き義務付けされています。
これまでは決まりこそあれ、守っていない人がいても、積極的な取り締りが行われることはありませんでしたが、3回目のロックダウンにきてはじめて、警察官が駅などでマスクをしていない人を見つけては注意、または罰金(初回200ポンド、2回目以降は最大6,400ポンドまで。前回の倍に増えていく)の取り立てを行うように。
いささか遅すぎる感は否めませんが、変異株の猛威を前にようやく英国も本気を出し始めたのかもしれません。
私の住む町を見る限り、ほとんどの人が、きちんとマスクを着用して、距離を保って暮らしていますが、それでもなお、地下鉄やスーパーで鼻出しマスクやマスク不着用の人もまれにいると聞きます。
大手チェーンのスーパーなどでは、マスクの不着用をめぐって客とスタッフの間でのトラブルが急増しているという現実を踏まえ、スタッフにウェアラブルのカメラを常に装着させると決定したとのこと。
詳細はまだわかりませんが、ドライビングレコーダーのような抑止力を期待してのことかと思います。
ということで、ここしばらく、政府のスローガンは「Hands. Face. Space.」の3単語。
手洗い、マスク、ソーシャルディスタンスの3本柱を意味しています。
文・撮影=安田和代(KRess Europe)