現代の人気作家が描く台湾は、さらにキラキラしています。――林真理子さん

◆『街道をゆく』司馬遼太郎

『街道をゆく』司馬遼太郎/朝日文芸文庫 各500~940円(全43巻)。

 知の巨人が旅をすると、こういう風になるという本。次々と歴史の知識が溢れ出て本当に面白い。

 全シリーズ持っています。昔はどこかに行く時、必ず持っていきました。

◆『女二人のニューギニア』有吉佐和子

 かつて“才女”の名をほしいままにしていた有吉佐和子さん。

 この方が東大の人類学者さんとニューギニアを旅します。二人のやりとりがとにかくおかしい。

◆『美麗島プリズム紀行』乃南アサ

『美麗島プリズム紀行』乃南アサ/集英社 1,710円。

 私も大好きな台湾を、乃南さんもお気に入りだったんですね。

 現代の人気作家が描く台湾は、さらにキラキラしています。

◆『復刻版 少年満洲讀本』長興喜郎(著) 四方田犬彦(解説)

 昭和十三年に刊行されたもの。兄弟二人がお父さんと一緒に旧満州を旅します。

 当時の日本人が、アジアをどう見ていたかがわかって非常に興味深いです。

◆『つづりかた巴里』高峰秀子

 パリに関するいい本は、ありそうであまりない。

 ファッションや食べ物に特化しているものが多いのですが、これはエッセイスト高峰秀子の視線が日常生活に注がれています。

林 真理子(はやし・まりこ)

1954年、山梨県生まれ。日本大学芸術学部を卒業後、コピーライターとして活躍。82年のエッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』がベストセラーとなる。86年『最終便に間に合えば』『京都まで』で第94回直木賞を受賞。95年『白蓮れんれん』で第8回柴田錬三郎賞、98年『みんなの秘密』で第32回吉川英治文学賞を受賞。2018年紫綬褒章受章。20年「同一雑誌におけるエッセイの最多掲載回数」としてギネス世界記録™認定、第68回菊池寛賞受賞。そのほかに『ミカドの淑女(おんな)』『女文士』『美女入門』『anego』『コスメティック』『RURIKO』『下流の宴』『六条御息所 源氏がたり』『野心のすすめ』『正妻 慶喜と美賀子』『マイストーリー 私の物語』『ビューティーキャンプ』『我らがパラダイス』『西郷(せご)どん!』『愉楽にて』『私はスカーレット』『大原御幸』『綴る女』『素晴らしき家族旅行』など多数の著書がある。


「おこもり読書」でホテルステイをもっと楽しく

 「ホテルで、本の世界を旅しよう。」をテーマに、JR九州グループが運営する9つのホテル・旅館で、「おこもり読書」企画が3月1日(月)よりスタート。記事で紹介されている本も館内で貸出を行っており、実際に手に取って楽しむことができる。

 時には気分転換に、ホテルで新たな「旅」への想いを胸に、ゆっくりと過ごしてみませんか?

「おこもり読書~ホテルで本の世界を旅しよう~」

期間 2021年3月1日(月)~6月30日(水)
対象施設 THE BLOSSOM HIBIYA(東京都港区)、THE BLOSSOM HAKATA Premier(福岡市博多区)、THE BLOSSOM KUMAMOTO(熊本市西区)※2021年4月23日開業、JR九州ホテル ブラッサム大分(大分県大分市)、JR九州ホテル ブラッサム那覇(沖縄県那覇市)、JRホテル屋久島(鹿児島県熊毛郡)、別府温泉 竹と椿のお宿 花べっぷ(大分県別府市)、ホテルオークラJRハウステンボス(長崎県佐世保市)、JR九州ステーションホテル小倉(福岡県北九州市)
問合せ先 JR九州ホテルズアンドリゾーツホールディングス㈱
電話番号 092-433-3119
https://www.jrk-hotels.co.jp/okomori

◆THE BLOSSOM HIBIYA

THE BLOSSOM HIBIYA(ザ・ブラッサム 日比谷)

所在地 東京都港区新橋一丁目1番13号
客室数 255室
料金(1名) 9,500円~(2名1室利用)
電話番号 03-3591-8702
https://www.jrk-hotels.co.jp/Hibiya/

◆JR九州ホテル ブラッサム那覇

JR九州ホテル ブラッサム那覇

所在地 沖縄県那覇市牧志二丁目16番1号
客室数 218室
料金(1名) 8,300円~(2名1室利用)
電話番号 098-861-8700
https://www.jrk-hotels.co.jp/Naha/

文=CREA Traveller編集部