日本各地には、あまり知られていないけど、パスポートなしでも渡航気分を味わえるような本家公認の美術館や、その地域だからこそ生まれた珍しい美術館がたくさんある。

 特にユニークでこだわりの詰まった、七つの美術館をピックアップ。


高知の小さな村で 光の画家、モネの絵のなかを歩く

●北川村「モネの庭」マルモッタン

 晩年のクロード・モネが愛したフランス・ジヴェルニーの庭は、《睡蓮》などの多くの名作を生み出した舞台。

 北川村「モネの庭」マルモッタンは、世界で唯一「モネの庭」と名乗ることが許され、本家の庭園責任者から直接指導を受け、庭を再現している。

 色とりどりの睡蓮とゆらめく水面。太鼓橋にバラのアーチ、北川村の眩しい光と花の色。園内の三つの庭を散策すると、モネが描いていた風景を垣間見ることができるはず。

 本物の絵画の展示はなくても、モネが残した偉大な芸術である庭があり、その精神はここに息づいている。

北川村「モネの庭」マルモッタン

所在地 高知県安芸郡北川村野友甲1100
電話番号 0887-32-1233
開館時間 9:00~17:00(入園は16:30まで)
料金 730円
休館日 火曜(祝日の場合は営業)
※4~6月は無休。冬期メンテナンス休園2020年12月1日~2021年2月末日。最新情報はホームページで要確認
https://www.kjmonet.jp/

Feature

色彩豊かな
日本の個性派美術館へ

Text=Ritsuko Oshima(Giraffe)