おにぎりのこだわりは……
ファミマ担当者が熱弁!

 どのおにぎりも具がボリューミーで満足感も抜群。実はこれ、ファミマの一番のこだわりポイント。

 「鶏肉や海老はゴロッとしたサイコロサイズで量は多め。どこをかじっても、ひと口目にかならず具が口に入るように計算しています」と加藤さん。

 ただでさえ、真っ黒な海苔で包まれていて中が見えないおにぎり。おいしくて、具の満足感がないと次に買ってもらえないというシビアな世界だとか。

 そして、池田さんが「パリッとした歯切れに香りがいいこと。海苔の品質には一切妥協していません」と教えてくれたように、たしかに海苔がおいしい! これって海外ではすごいことですよね。

 米は精米後40日以内のものを使用するなど、おにぎりそのものの味にこだわり、そのうえで現地のトレンドや嗜好に合わせた具を開発。約1カ月に1度の頻度で、新商品が登場しているそうです。

 「本物のおにぎりを届けるには、日本でやる以上に努力と技術が必要です。海苔の巻き方をSNSで配信したり、冷たいご飯を食べる習慣がないマレーシア人に、冷たくてもおいしいことを知ってもらったり。工夫はまだまだあって、おにぎりについてなら2、3時間はノンストップでしゃべれます!」と加藤さん。

 おにぎりブームは皆さんの情熱と努力があってこそ、と実感しました。

 アジア飯が日本で浸透していくように、和食も海外で親しまれるようになっています。マレーシアのご当地おにぎり、なかなかいいものです。

マレーシアごはんの会 
古川 音(ふるかわ おと)

「マレーシアごはんの会」にて、マレーシア料理店とコラボしたイベント、マレーシア人シェフに習う料理教室を企画・開催。クアラルンプールに4年滞在した経験をもつ。近著は『マレーシア 地元で愛される名物食堂』(ダイヤモンド社)。
オフィシャルサイト http://malaysianfood.org/

Column

マレーシアごはん偏愛主義!

現地で食べたごはんのおいしさに胸をうたれ、風土と歴史が育んだ食文化のとりことなった女性ふたりによる熱烈レポート。食べた人みんなを笑顔にする、マレーシアごはんのめくるめく世界をたっぷりご堪能ください。

2020.01.12(日)
文・撮影=古川 音(マレーシアごはんの会)