水の都ヴェネツィアを海沿いに下ること約100キロ、”小さなヴェネツィア”と呼ばれる水辺の町があります。
ギリシャ・ラテン語の”小さな波”という言葉が起源と言われる町の名は「コマッキオ」、その名の通りラグーンのさざめく波が美しい水の町です。
かわいらしい佇まいであり、豊かな水辺にはフラミンゴも生息する、小さいながら魅力に溢れたコマッキオ、今回はまだまだあまり知られていないこの美しい水辺の町を紹介します。
5つの階段を持つ変わった橋
ヴェネチアと同じくラグーンの上に作られた町コマッキオ。
その起源は古く、2000年ほど遡ることができます。
エミリア・ロマーニャ州を流れるポー川の河口にできた小さな砂丘をつなぐ形で町が形成されていったとされています。
町の形成過程を象徴するのがこちらの橋「トレポンテ」。
枝分かれになる川をまたぎ、それぞれの方向に渡る5つの階段を持つ変わった形の橋です。
800年代にヴェネツィア共和国の支配下におかれたコマッキオ。
町並みもどことなくヴェネツィア の小さな島を思わせる、水辺のカラフルな家々がかわいらしい雰囲気です。
小さな町ですが、中世に建てられた教会や時計台など観光の見所もあります。
何より、水辺の情緒ある景色と、小さな町ならではののんびりとした雰囲気が散策を楽しくしてくれます。
次に、コマッキオのさらなる魅力、名物をご紹介します。
文・撮影=藤原亮子