ハーブが香るカクテル
「パトゥア・ペニシリン」
夕食を終えた後、カジノへ繰り出すという方もいらっしゃるかと思いますが、私はもう一軒、ここならではのお酒が楽しめるという話を耳にしたので、館内にある「Bar Patua」を訪れてみることに。
店名の由来はマカオ独特の言語「パトゥア語」から。大航海時代を通じて様々な人が往来したことから、広東語、ポルトガル語、マレー語、シンハラ語といった各言語が混ざり合って生まれた言葉とされています。
こちらのお店では、インテリアやメニューで、パトゥア語のように東西の融合を体現しているとか。
今回オーダーしたのは、店名を冠したシグネチャーカクテル「パトゥア・ペニシリン」(95マカオパカタ)。なにやら不思議な容器に入って提供されます。
ダークラム、スコッチ、レモン、ジンジャー、ハニーシロップ、フレッシュハーブが使われており、ほんのり甘苦いものの、ハーブ効果ですっきりした後味でした。
ステーキを味わった後にちょうどよく、ほろ酔い気分でお部屋に戻り、大きなバスタブでゆっくり寛いでから、ぐっすり眠ることができました。
見目麗しいスイーツを楽しめる
アフターヌーンティー
今回はランチで満腹となったため、ティータイムはパスしましたが、シンガポール出身のパティシエ、ジャニス・ウォン氏がプロデュースするカフェ「Janice Wong MGM」でのアフターヌーンティーというオプションもあります。
こちらも「スペクタクル」に面しており、ガラス張りの天井から降り注ぐ自然光の下、オープンテラスムードで見目麗しいスイーツの数々を楽しむことができます。
菓子パンやケーキ、アイスクリーム、チョコレートのテイクアウトも充実しており、お部屋でいただくというのもいいでしょう。
アート散策や映画鑑賞
コンサートも楽しめる
リゾートのG階(日本式の1階)には、リゾートをぐるりと半周するような形の通路があり、ショップやレストランが並びます。
ショップはアパレルとウォッチ&ジュエリーが中心で、コスメコーナーが充実した「T ギャラリア マカオ by DFS」も。
館内各所には清朝期に紫禁城で使われていた絨毯など、希少価値の高いものを含むおよそ300点ものアート作品が展示されていて、アート散策も楽しめます。
インスタ映えすると人気なのが、中国のアーティスト薛松(Xue Song)氏が制作したマカオの代表的な風景をカラフルな色彩で表現した「Eight Views of Macau」という作品です。
エンターテインメント要素としては、テニスコート3面分以上の900平米という特大ウルトラHD(4K)LEDスクリーン及び稼働式の座席とステージを備えた最大2,000人収容の多目的シアター「MGMシアター」を併設。
今年10月にはK-POPグループ、スーパージュニアのMV発表会や英国のシンガーソングライター、サム・スミスのコンサートも開催。
こういったイベントのほか、将来的には映像ショーの上演も予定しているとのことです。
もうひとつ、これぞという情報としては、館内にコンビニがあること。
マカオのIRでコンビニを併設しているところはほとんどありませんが、こちらは地下のシャトルバス乗降場の手前にサークルKの店舗があります。それほど規模は大きくないものの、存在そのものが心強いといえます。
周辺には3つのIRが
空港へのアクセスも抜群!
MGMコタイは21世紀に入ってから開発が進んだ新興埋立地のコタイ地区に位置しています。
サンズ・コタイ・セントラル、シティ・オブ・ドリームズ・マカオ、ウィン・パレスという3つのIRが通りを隔てて隣接しています。
サンズ・コタイ・セントラルは、館内通路でヴェネチアン・マカオ、パリジャン・マカオとも繋がっていますので、散策できる範囲も広いです。
リゾートの地下には、大きなシャトルバスのターミナルがあります。
マカオ国際空港、マカオ外港及びタイパフェリーターミナル、中国本土との主要な玄関口にあたる關閘イミグレーション、世界遺産セナド広場に近い市内中心部などとの間を結ぶシャトルバス、コタイ地区のIRを結ぶ巡回バスが発着。
いずれも無料で利用することができます。
また、2018年10月24日に開通したばかりの港珠澳大橋を経由して、香港の市街地との間を結ぶ路線バスの停留所もリゾート内に設けられました。
リゾートの目の前には、2019年内に開通予定の新交通システム「マカオLRT」タイパ線の駅もあり、開通後は利便性がさらに向上する見込みです。
以上、最新施設の紹介を通じて、マカオのIRの魅力や楽しみ方をお伝えしてまいりました。日本に上陸するかもしれないIRなるものを、ぜひマカオで先取り体験されてみてはいかがでしょうか。
MGM Cotai
所在地 美獅美高梅 澳門路氹體育館大馬路
電話番号 8806-8888
http://www.mgm.mo/en/cotai
※1MOP(マカオパタカ)=約14円
※店舗によって価格に別途サービス料(10%)、政府ツーリズム税(5%)が付加されます
※メニュー、価格は取材時のもの。今後変更になる可能性もあります
勝部悠人(かつべ ゆうじん)
大学時代にポルトガル語を専攻。大学卒業後、日本の出版社に入社し、旅行・レジャー分野を中心にムック本の編集を担当したほか、香港・マカオ駐在を経験。2012年にマカオで独立起業し、邦字ニュースメディア「マカオ新聞」を立ち上げ、現地最新トピックを日本市場に向け毎日発信している。
マカオ新聞 http://www.macaushimbun.com/
文・撮影=勝部悠人(マカオ新聞)